高校3年生の9月、今やるべきこと
9月といえばもう秋。受験に向けたラストスパートシーズンの始まりです。
高校3年生のみなさんは夏休みも明けて受験に向けた緊張感もまた1段階上がったのではないでしょうか。
高卒生と同じ模試を受けるようになって差を感じていた人たちも、そろそろ同じ土俵で戦えるようになってくる。運動部を引退した男子学生たちが最後の馬力でとんでもない伸び方をしてくるというような時期です。
部活を引退した人たちの勉強も軌道に乗り始めて、本番に向けた模試ラッシュが始まるこの時期からは何をどれだけできるかでぐんぐん差がついていきます。
ということで今回は高校3年生のみなさんが夏休み明けの9月から実践するべきことについてお話ししていきます。
入試から逆算して考える
まず、この時期何をするべきなのか。1番悩む時期です。
共通テスト対策もそろそろ始めたいけど、2次試験の対策も疎かにはできないし、まだ問題集も完璧になっていない…今自分がやるべきこととゴールとの距離が見えてきた分、焦りがある人もいるのではないでしょうか。
受験という1つのゴールとの距離や期間の実感が湧くようになってきた今だからこそ、入試から逆算して、いつから何を始めるのかイメージをしておくと良いでしょう。
例えば、1月中旬の共通テストに向けて本格的に共通テストの対策に集中するのは12月に入ってから。11月には高校の授業で共通テスト対策が始まるから、自習時間は2次試験の過去問を解き進める。というように決めたとします。
そうすれば、今月はもう少し各科目の問題演習に使える時間があるということがわかります。
大学によって共通テストと2次試験の点数比率に違いがあったり、入試方式によっても試験日が違ったり、ひとりひとりの得意不得意や進捗の差もあるので、この日程は人によってもずれがあるものです。
例えば共通テストが110点、個別試験が440点という点数配分の東大を受けるような人であれば、2次試験の比率が高いので、2次試験対策に時間をかけ、共通テスト対策をメインにする期間はより短くても良いということになります。
一方で山形大学の医学部医学科のように共通テストが950点、個別試験が700点など、共通テストの点数比率が高い大学を受験する人は共通テストの対策期間をもう少し長く確保しても良いでしょう。
入試から逆算して今やるべきことが分かれば、過去問がまだできていない…と焦る必要もなくなります。
これは具体的な演習以外の部分にも共通する話です。
例えば、入試前日からのホテルの予約であったり、飛行機の予約をいつまでにしなくてはいけないのか、募集要項はいつ発表になって願書はいつから取り寄せられるのか。ここからは入試を基準に逆算してやるべきことを決めるというのが大切です。
2次試験対策メインの演習
入試から逆算して考えてみて、今はまだ2次試験対策の問題演習をメインに進める時期ということが分かりましたよね。
まずは夏休み中に終わらなかった問題集を終わらせる。そしてもう1段階レベルを上げた演習を進めるということができれば点数も自然とついてきます。
私もまだまだこの時期は夏休みに取り組んでいた問題集の最終確認をしているような時期でした。
基礎が完璧になったという人は、完璧になった教科から少しずつ過去問をスタートしても良いでしょう。
私はこの時期からZ会の添削で京大の過去問を少しずつ解き始めていました。添削なのでペースはかなりゆっくりですが、ある程度知識がついた状態で過去問をみておくと今の自分に足りない物がはっきりします。
私立大学を含めてどのような問題が出るのかということはこの時期にもう一度確認しておくと良いでしょう。
この時期からどんどん過去問を解き進めるという勉強法をおすすめしないのは直前にやることがなくなってしまうからです。
2次試験7年分、共通テストは5年分の本試験と追試験で10回分と考えるとそれぞれ1ヶ月あれば十分に終わってしまう分量です。
最後に実力を試すためにも全く見たことのない問題も取っておきたいという考えで、過去問は早く始めすぎないようにしていました。
定期テスト対策に時間をかけすぎない
受験を控えた高校3年生ですが、定期テストは変わらず受けなくてはいけません。
今までのように定期テストに向けた勉強だけに集中する期間を1、2週間確保しようと思うと入試対策がかなり滞ってしまうので、定期テストに時間を割き過ぎないということも大切です。
もちろん定期テストの範囲も基礎は確実に固めなくてはいけないので、基礎を固めるのと同時に受験レベルまで完璧にしてしまうというのも1つの方法ですが、できて当たり前の確認テスト感覚で受けられるようになっているのが理想的なので、丁寧に勉強しすぎないということだけは意識してください。
目標の再設定
最後に、皆さんは今、模試に向けた目標、入試に向けた目標をどのように立てていますか?
学校内で何位、何割以上得点するというような目標を立てるのも良いのですが、ここからはもう一段階レベルアップした目標を立てていきましょう。
志望校合格のボーダーラインから逆算して、合格するためにはどの科目で何点取る必要があるのかということを意識しながら勉強することが大切です。
目標点数に向かって勉強していれば確実に合格できるので、入試合格がより現実的なものになります。
そして、それぞれの科目の目標点数を3段階で決めるというのもポイントです。大学に合格するために取りたい点数、本当はもっと目指したい点数、どれだけ緊張しても最低限確保したい点数のように決めておくと良いでしょう。
目標として立てた点数より高得点が取れるということは少ないので、理想目標を決めることも大切です。
最低限の目標点数でも合格はできるように設定し、勉強をする際は最高目標を目指して進めるようにすれば、安心して入試に挑むことができます。
目標の再設定については次回の記事でさらに詳しくお話しします。
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧下さい🙇♀️
受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試現役合格で京都大学薬学部に進学。
中高時代は運動部の活動と学業、個人研究を両立。
大学生時代に事業立ち上げ準備の一環として大手予備校で塾講師として勤務。京都祇園のキャバクラに約2年間勤務し月間売上450万円を達成。
その後、地元仙台でキャバクラ勤務をし、月間売上500万円を達成。同時に母校でアドバイザーとして高校生の指導を行っている。