受験期、親から受けた影響

2024年3月31日

受験の結果は受験生自身の努力だけで決まると思いますか?

もちろん、合格のためにお子さんの努力は不可欠です。

ですが大学受験は、学生にとってだけでなく、その家族にとっても大きなイベントです。

特に親御さんとしては、子どもがこの重要な時期をどのように乗り越えるか、最善を尽くして支えたいと願う人も多いでしょう。

受験生にとって両親はすごく大きな存在です。受験生の成績や受験の合否、勉強に対する考え方に関わってくるのは学校や塾の環境だと思われがちですが、小さい頃から考えて1番長い時間を過ごすのは家庭です。受験や勉強、将来に対する考え方も両親から影響を受けた部分がかなり多かったように感じます。

このブログ記事では、大学受験生時代に親から受けた影響に焦点を当て、受験生の親御さんが子どもをサポートするための方法についてお話しします。

常識の変化

生きていく上での常識は周りを見て学ぶものです。

学校で関わる友だち、先生からの影響はもちろんですが、生まれた時から一緒にいる親御さんの行動から学ぶ部分がほとんどです。それは勉強に関する考え方や当たり前だと感じる基準も同じです。

私は同じ環境で育ってきた中高の同級生とだけ関わっていたとき、人によって常識と捉えるものが違うということには気がついていませんでした。

ですが、社会に出て色々な人と関わってみて、育つ環境によって常識だと考える範囲も違うということに気がつきました。

例えば親御さんが本を読んだり、大人になってからも積極的に学ぶ姿を見ていると、子どもにとっても勉強をするということが当たり前になります。

ですが逆に、親御さんが学ぶことを避けていると勉強は嫌なもの、できるだけ避けたいものという常識がついてしまいます。

私の母親は疑問をすぐに解決してくれたり、分からなくても調べて教えてくれる人だったので、受験期の勉強も分からないことがあったらすぐに聞いたり、調べるということが自然とできるようになっていました。

分からないことを調べるということが普通で、めんどくさいと感じる事もありません。

中学・高校・大学で知り合った人とは勉強に関する常識が近いように感じますが、社会に出て働いてみるとそういう人ばかりでもないということに気がつきました。

勉強をする、調べるという習慣や常識に関しては親の影響が大きいように感じます。

将来の理想像

自分がどのようにして大人になっていくかという将来像も親御さんの姿を見て想像することになります。

将来どのような仕事に就きたいかを考える際、学校の先生やお医者さんなど身近な大人に憧れるということもあります。

ですが、仕事以外の面も含めた大人の生き方を間近で見ることができるのは自分自身の親だけです。

両親の生き方を見て、小さい頃からどこに進学し、どんな仕事に就いて、どのような家庭をつくるかということを自然とイメージしているはずです。

それは受験生になっても同じで、高校生にもなると自立した社会人生活というのがより現実的になってきています。そして、具体的にどういった働き方をするか、どういった生き方をするかという将来のことを考えるようになります。

私も受験期あたりから、何歳までに就職し、結婚してどのような生活をしていたいかということを考えるようになりました。

その考える基準になるのは自分の両親や家庭で、例えば両親の仲がすごく良いのは理想、逆にこの部分はあまり真似したくないというように両親の姿が全ての基準になっていました。

両親の影響は受験期に限らず、今でも受けているように感じます。

将来像がはっきりしていると、受験や勉強に対するモチベーションにも繋がります。

心の支えとなる親の役割

受験生は、学業のプレッシャーに加えて、将来への不安を感じることが多いです。このような時、親は安定した心の支えとなり、子どもが自信を持って試験に臨めるよう励まし続けることが重要です。

子どもが感じているプレッシャーを理解し、心からの支援を提供することが、親としてできる最も価値のあることかもしれません。

そして受験期間中、多くの生徒が高いレベルのストレスを経験します。

親は、適切なストレス管理技術を教えることによって、子どもがこのプレッシャーを乗り越える手助けをすることができます。

定期的な休憩、趣味や運動を通じたリラックス、健康的な食生活の維持など、ストレスを管理し、精神的な健康を保つ方法を共有することが重要です。

コミュニケーションの維持

親子間の開かれたコミュニケーションを維持することは極めて重要です。子どもが感じている不安や疑問を自由に表現できるようにし、親としてはその声に耳を傾け、適切なアドバイスやサポートを提供することが大切です。

志望校や将来の夢もコミュニケーションの中で定まっていくということもあります。

親自身の過去の経験や成功体験を共有することで、子どもにとって有益な洞察を提供することができます。自身の失敗や挑戦から学んだ教訓を話すことで、受験のプレッシャーに直面している子どもにとって、リアルな励ましとなり得ます。

言葉の影響

親御さんが使う言葉も子どもに大きな影響を与えます。

子どもはまず親御さんを見本に言葉を覚えていくことになりますし、親御さんが使っている言葉は正しいものだと思って聞いて、覚えています。

親御さんの言葉遣いや話し方で文章力がついたり、敬語がスムーズに使えるかどうかも変わります。

私の母親は元々本を読むのが好きで、今でも文章に関する仕事をしているので、難しい言葉も母親から学び、今でも分からない言葉の意味を聞くことがあります。

特にこの時期は、言葉遣いだけでなく受験に向けたメンタルにも影響します。

親御さんに「大丈夫」と言われれば本当に大丈夫な気がしてきますし、逆に「このままだと受からない」と厳しい言葉をかけられるともう無理なのかもしれないと思ってしまいます。

それぐらい受験生のメンタルはナイーブなので.前向きになれるような言葉をかけてあげるようにしましょう。

受験生のモチベーションを保つためには、見える結果以外にも安心出来る言葉や頑張ろうと思える言葉も必要です。

身近な存在であり、人生の先輩である両親の言葉は受験生のお子さんにとってかなり重たいものであるということは忘れずに、励ましの言葉をかけてあげるようにしてください。

勉強環境の整備

受験勉強に最適な環境を整えることも、親が果たすべき大切な役割の一つです。静かで集中できる学習スペースを用意すること、適切な学習資材の提供、勉強時間における家庭内の静寂の保持など、物理的な環境を整えることが、子どもの学習効率を向上させることにつながります。

親から受ける影響は、受験生にとって非常に大きなものです。

親が提供するサポートは、学習面だけでなく、精神面でも子どもの成功に不可欠な要素となります。親御さんがこれらのポイントを意識し、受験生をサポートすることで、子どもたちはこの重要な時期を乗り越え、自身の目標達成に向けて大きな一歩を踏み出すことができるでしょう。

詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧下さい🙇‍♀️

この記事を書いた人
ゆあ

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試現役合格で京都大学薬学部に進学。
中高時代は運動部の活動と学業、個人研究を両立。
大学生時代に事業立ち上げ準備の一環として大手予備校で塾講師として勤務。京都祇園のキャバクラに約2年間勤務し月間売上450万円を達成。
その後、地元仙台でキャバクラ勤務をし、月間売上500万円を達成。同時に母校でアドバイザーとして高校生の指導を行っている。