この秋やるべき記述試験対策のポイント〜理科編
11月も終わりが近づき、国公立大学2次試験まで残り約3か月となりました。
この時期は、基礎力の確認に加え、実戦力を養うことが重要です。
特に理系学生にとっての理科は、他の科目に比べても習い始めが遅く、対策に不安がある人がいるかもしれません。
逆にどの受験生にとっても対策時間が不足しがちな理科はこの時期からでも一気に点数が伸びる可能性を秘めています。
この数ヶ月で合格点に到達するための方法をお話ししていきます。
志望大学過去問の徹底研究
共通テスト対策と今まで通りの問題演習をしながらも志望校の過去問に手をつけ始める時期です。
過去問を解き進める際には試験の傾向や頻出分野を把握し、それに合わせた学習を強化しましょう。
入試までには最低でも3〜5年分の過去問、不安のある教科に関しては25か年の赤本の中から苦手単元の問題を中心に取り組むのも良い方法です。
特に記述式の解答では、採点基準を意識しながら書く練習を繰り返してみてください。
理科の2次試験は大学によって出題形式が大きく異なることもあります。
例えば京大の物理は誘導に乗りながら解答は穴埋めをしていく形式のため、途中過程の記述は必要ありませんし、1問間違えれば将棋倒しになってしまうこともあります。
一方で、単元ごとに大きく大問が分けられ、前半は基本的な問題、最後は知識の応用が必要な問題のような形式が繰り返される試験もあります。
共通テストと比較しても高得点が狙いにくいのが記述試験ですが、その中でもどこで確実に得点を狙っていくのかを考えながら過去問演習に取り組むと良いでしょう。
苦手単元は問題集に戻る
解けた問題でも、「なぜこの解法を選んだのか」を説明できるように復習する必要があります。
公式やパターンを忘れても解き切れるくらい理解ができていない問題や回答にたどり着けない問題が続く単元に関しては今まで取り組んでいた問題集に戻って確認をすることが大切です。
残り期間が短くなっていることに焦りを感じるかもしれませんが、知識が足りない状態でゴールに近い問題を繰り返しても目標達成は難しくなってしまいます。
現状をより慎重に把握しながら目標点を確実に目指していきましょう。
記述パターンを知る
直前期は「書く力」を鍛える時期です。本番での得点力を左右するのは、いかに採点者に「正確で簡潔な論理」を伝えられるかです。
記述問題では、必要なキーワードが含まれているか、因果関係や論理の流れが明確か、数字や単位が正確に記載されているかということが採点のポイントとなります。
毎回1から考えるのではなく、各単元の解答パターンを頭に入れ、それに沿って解答を作成することで、安心してどのような問題にも挑めるようになります。
不安の残っている単元については特に、記述のパターンを頭に入れてしまうのもおすすめです。
得意分野を作る
苦手単元の克服と同時に得意単元の教科も大切です。
共通テストに比べて高得点を取りにくい記述試験では、満点を取れる大問があることはかなりの強みになります。
例えば私は化学の中でも有機化学はどの大学の問題を解いても最後まで迷わず解き切ることができるようになっていました。
理科に関しては数学に比べても見たことのない問題を出題することが難しい科目のように感じるので、何か1つ、このような得意単元があるだけで試験に挑む際の自信が変わってきます。
作図の練習
物理や化学ではグラフや図示、生物では模式図が必要になることがあります。
この練習を直前期に取り入れましょう。
模範解答を参考にして、作図や図示の正確さを意識したり、軸ラベル、単位、スケールなどの細部まで丁寧に記載する練習をすることで、入試本番で見直しをする際にも気をつけるべきポイントがわかるようになります。
共通テスト対策で基礎知識を固める
共通テスト対策が2次試験の点数にも繋がるということは覚えておいてください。
そんなことは当たり前だと思うかもしれませんが、共通テスト対策をしっかりしていたら自然と2次試験の過去問もスラスラ解けるようになっていたというのは理科系科目で特に感じたことです。
2次試験は、長い問題文の中にヒントが隠されていることもあり、曖昧な知識のままなんとなく演習していても、ある程度は点数が取れることもあります。
ですが、知識が曖昧な状態で演習を続けていると、なんとなく不安や苦手意識が残ったり、どうしても時間がかかってしまうということはありませんか?
これを解決するのが、共通テスト対策での基礎固めです。
私は11月に入ってから、名問の森を使って2次試験対策をしつつも、学校で配られていたマーク式テスト対策問題集のチェック&演習で基礎を固めたことで、2次試験の問題も自信を持って解けるようになりました。
直前期は、効率よく学習を進めることがカギです。
過去問演習を軸に、自分の弱点補強と記述力の向上に集中してみてください。残りの時間を「計画的かつ全力」で取り組めば、確実に合格に近づくことができます!最後まで自分を信じて頑張りましょう!
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧下さい🙇♀️