大学受験に合格するための第一歩!長期計画としての参考書計画の立て方とは?

今回は、大学受験を目指す皆さんに向けて、「長期計画の立て方」についてお話しします。

前回の記事では、受験勉強は長期・中期・短期の3つのスパンに分けて計画を立てると良いというお話をしました。

では実際、「長期計画」ってどうやって立てるのか、イメージが湧いていますか?

もしかすると、「計画なんて立てても思い通りにいかない」「やるべきことが多すぎて何から手をつけたらいいかわからない」と感じている人もいるかもしれません。でも、だからこそ“長期計画”が大事なんです。

長期計画は「地図」のようなもの

長期計画というのは、志望校合格というゴールまでの「道のりを描く地図」です。

ゴールだけを見て焦っても、今どこにいるのかが分からなければ、正しい道は見えてきません。

逆に、今の勉強ばかりに集中しすぎて、進む方向がズレてしまうこともあります。

そこで必要なのが、「期間を区切って計画を立てること」。

まずは大きなスパンである「長期計画」から始めていきましょう。

高校3年生だけでなく、高1・高2生もこの段階で全体像を見える化しておくことで、効率よく受験対策ができるようになります。

私も高校2年生の春に受験まで約2年間の長期計画を立てて実践していました。

長期計画=テキストの活用計画!

長期計画というと、1年後までにやるべき、テキストのページ数や勉強時間を決めるようなイメージを持つ人も多いかもしれません。

ですが、私が実践していたのは受験までに使用する参考書(テキスト)を決めて買い揃え、活用時期を整理するというとてもシンプルなものでした。

科目ごとに、いつ・どの順番で・どのテキストを使っていくかをあらかじめ決めておくことで、迷わずに勉強を進めることができます。この「テキスト活用計画」こそが、私にとっての長期計画の軸でした。

一度しっかりと決めてしまえば、頻繁に見直す必要はありません。

もちろん途中で調整が必要になることもありますが、軸があることで、計画全体がぶれにくくなります。

長期計画の立て方 ― ゴールから逆算!

長期計画を立てるときの基本は「ゴールから逆算」することです。

まずは志望校を決め、合格に必要な科目とレベルを把握しましょう。

そして、現在の自分の学力や理解度を確認します。そこから、「基礎→応用→本番演習」というステップを描いていくのが理想です。

次に、各科目で受験までに使うテキストをこの3段階に分けて書き出します。

・基礎固め用

・応用力養成用

・過去問演習用(本番レベル)

2次試験まで必要な科目であれば赤本、共通テストまでの科目であれば、共通テストの過去問をゴールとしましょう。

このように整理すると、全体像が見えてきます。「この参考書が終われば、次はこれ」と自然に勉強の流れが作られるのです。

その結果、基礎的な参考書だけ何冊もこなしたり、段階を飛ばして演習を進めてしまうことも無くなります。

実際に参考書を決める際には先輩の話を聞いたり、書店に行って参考書を開いてみて、自分に合うと思った参考書を選ぶと良いでしょう。

どの教科にも共通することとして、同じレベルや内容のものを何冊もこなすのではなく、何回も繰り返す軸になる参考書を決めることが大切です。

実際の長期計画例(理系編)

ここでは、私が高校2年の春に立てた長期計画の一部を紹介します。

数学

・基礎:4STEP、4プロセス(数Ⅲ)

・応用:重要問題集、フォーカスゴールド、新数学スタンダード演習、プラチカ数Ⅲ

・本番レベル:ニュースタンダード、パワーマックス、共通テスト過去問、京大25か年

英語

・基礎:鉄壁、システム英単語プレミアム語源編、ヴィンテージ、英語構文150

・応用:長文問題精講、Writing Master、英語リスニングのお医者さん

・本番レベル:シミュレーター40.80、リスニングエース、共通テスト過去問、京大過去問

国語

・基礎:現代文単語、マドンナ古文単語230、マドンナ古文常識、新明説漢文

・応用:錬成現代文、完成現代文、プログレス古典

・本番レベル:共通テスト過去問(本試験・追試験)、京大過去問

物理

・基礎:らくらくマスター、センサー物理、物理のエッセンス

・応用:良問の風、名問の森

・本番レベル:チェック&演習、共通テスト過去問、京大過去問

化学

・基礎:セミナー化学、レッツトライノート、鎌田シリーズ

・応用:重要問題集、有機化学演習、化学新演習

・本番レベル:チェック&演習、共通テスト過去問、京大過去問

地理

・基礎:要点ノート、地理Bの点数が面白いほどとれる本

・応用:ウィニングコンパス

・本番レベル:共通テスト過去問

こうして科目ごとにテキストを分類していくことで、「自分は今どの段階にいるのか」「次に何をすれば良いのか」が明確になります。

長期計画が中期・短期計画の土台になる

受験勉強はマラソンのようなものです。長期計画はその「コース全体の設計図」にあたります。そしてその中に、中期(1〜3ヶ月)・短期(1週間〜毎日)の計画が組み込まれていきます。

逆に、長期計画がないと、目の前の中期・短期の計画がぶれたり、偏ったりしやすくなります。

全体の流れをつかむためにも、長期計画はしっかり立てておきたいですね。

注意点 ― 他人の計画に流されないこと!

長期計画を立てたあとに起こりがちなのが、「他の人の勉強法に惑わされる」ことです。

例えば、友達が見慣れない参考書を使っているのを見て、「あれもやった方がいいのかな?」と不安になること、ありますよね。でも、ここでブレてはいけません。

大事なのは、自分に合ったテキストを信じて、繰り返し使い込むこと。

あれこれ手を出しても、すべてが中途半端になってしまっては本末転倒です。

計画を立てる段階で、先生や先輩、信頼できる人の意見をよく聞き、志望校に適したテキストを自分の目で確かめていれば、それは自分にとってベストな道筋です。

自信を持って、その計画を実行しましょう。

まとめ

今回は、「受験までの長期計画の立て方」についてお話ししました。

・長期計画は受験までの地図

・ゴールから逆算して、参考書を3段階に分けて選ぶ

・科目ごとの全体像を見える化する

・他人に流されず、自分の計画に自信を持つ

次回の計画シリーズの動画では、長期計画をもとにした「中期計画」の立て方について詳しく紹介します。

まずは、自分がどの大学を目指していて、そこまでに何をやれば良いのか。

まずは1冊でもいいので“受験までに使うテキスト”を意識して選んでみましょう!

詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧下さい🙇‍♀️

この記事を書いた人
ゆあ

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中

受験戦略編

Posted by kyoikujo