大学受験の基礎知識|入試制度・試験の流れ・選抜方式の違いをわかりやすく解説

大学受験は、高校までの定期テストとは仕組みが大きく異なります。

そのため、受験勉強を本格的に始める前に「大学受験の全体像」を理解しておくことがとても大切です。

実際、受験生の中には勉強は頑張っているものの、入試制度や試験の流れを十分に理解しないまま受験期を迎えてしまう人も少なくありません。

しかし大学受験は、制度を理解しているかどうかによって受験戦略や選択肢が大きく変わります。

この記事では、大学受験をこれから考える高校生に向けて、入試制度の基本を整理して解説します。

入試方式の種類、共通テストと二次試験の違い、国公立大学の前期・中期・後期試験、推薦入試の仕組み、そして国公立大学を目指す場合の勉強量の目安まで、大学受験を考えるうえで知っておきたい内容をまとめました。

これから受験勉強を始める方は、まず大学受験の全体像をイメージするところからスタートしてみてください。

国公立大学入試は大きく3つの方式がある

現在の大学入試は、大きく分けて次の3つの方式があります。

総合型選抜

学校推薦型選抜

一般選抜

それぞれ選考方法や試験の時期が異なるため、自分に合った方式を理解しておくことが重要です。

総合型選抜(旧AO入試)

総合型選抜は、学力試験だけではなく、志望理由書や面接、小論文などを通して総合的に評価する入試方式です。

大学が求める人物像(アドミッションポリシー)に合っているかどうかが重視されるため、課題研究や探究活動、部活動、ボランティア活動などの経験が評価されることもあります。

試験は主に秋から冬にかけて実施されることが多く、早い大学では9月頃から選考が始まります。

近年は「学力も重視する総合型選抜」が増えており、小論文や共通テストの受験が必要な大学もあります。

総合型選抜は、学力試験だけでは測れない個人の資質や意欲を評価する入試として、多くの大学で実施されています。

学校推薦型選抜

学校推薦型選抜は、高校からの推薦を受けて出願する入試方式です。

高校での成績や活動実績などが評価されることが多く、出願には高校の推薦が必要になります。

選考では

・面接
・小論文
・口頭試問
・共通テスト
・調査書評価

などが課されることが多く、大学によっては共通テストの受験が必要になる場合もあります。

国公立大学では推薦入試であっても学力を重視する大学が多く、推薦枠も比較的少ないため、倍率が高くなることもあります。

一般選抜(いわゆる大学受験)

多くの受験生が挑戦するのが一般選抜です。

学力試験の得点を中心に合否が決まる方式で、主に次の試験で構成されています。

・大学入学共通テスト
・大学ごとの個別試験(二次試験)

国公立大学では、共通テストと大学ごとの試験の両方を受験するのが一般的です。

一方、私立大学では大学独自の試験のみで合否が決まることが多くなっています。

共通テストと二次試験の違い

国公立大学を受験する場合、共通テストと二次試験の2つの試験を受ける必要があります。

共通テスト

共通テストは全国共通の試験で、毎年1月中旬に実施されます。

基礎から標準レベルの問題が中心で、幅広い科目をバランスよく学習しているかが問われます。

国公立大学志望者は多くの科目を受験する必要があります。

文系では5〜7科目、理系では6〜8科目程度になることが多いです。

共通テストはマーク式が中心で、知識の正確さと処理速度が重要になります。

二次試験(大学ごとの個別試験)

二次試験は大学ごとに実施される試験で、主に記述式の問題が出題されます。

共通テストよりも思考力や記述力が求められる問題が多く、大学によって出題形式や科目が大きく異なります。

国公立大学では二次試験として、主に次の3つの方式があります。

・前期試験
・中期試験
・後期試験

前期試験は2月下旬に実施され、多くの受験生が第一志望として受験する試験です。

中期試験は一部の公立大学などで実施される方式です。

後期試験は3月中旬頃に行われ、募集人数が少ないため倍率が高くなることが多い試験です。

国公立大学の入試の流れ

国公立大学の一般選抜は、次のような流れで進みます。

1月 共通テスト

1月 自己採点

2月 出願

2月 前期試験

3月 後期試験

3月 合格発表

共通テスト後には自己採点を行い、その結果をもとに出願校を決定します。

この出願判断は、受験結果を左右する重要なポイントになります。

私立大学の入試の特徴

私立大学の一般入試は、国公立大学とは少し仕組みが異なります。

多くの場合、大学独自の試験のみで合否が決まります。

科目数も比較的少なく、文系では3科目、理系では3〜4科目程度が一般的です。

試験日は1月下旬から2月にかけて集中しているため、複数の大学を受験する受験生も多くいます。

また近年は、共通テスト利用方式を採用する大学も増えています。

この方式では、共通テストの得点を使って私立大学に出願することができます。

さらに私立大学では、指定校推薦などの推薦制度も多く用意されています。

高校の成績が良い場合、一般入試以外の方法で進学できる可能性もあるため、早い段階で制度を理解しておくことが重要です。

私立大学の学校推薦型選抜

私立大学の学校推薦型選抜には、主に次の2種類があります。

公募推薦

私立大学の公募推薦は、出願条件を満たせば全国の高校から出願できる方式です。

選考では

・小論文
・面接
・基礎学力テスト

などが課されることが多く、大学によっては比較的早い時期に合格が決まることもあります。

指定校推薦

指定校推薦は、大学が特定の高校に推薦枠を与える制度です。

高校ごとに推薦人数が決められており、その高校内での選考に通過した生徒のみが出願できます。

校内選考を通過すれば合格率が高いことが特徴ですが、原則として合格後の辞退ができません。

そのため、志望校として確実に進学する意思がある場合に利用する制度です。

国公立大学を目指す場合の勉強量

国公立大学を目指す場合、受験勉強の量は比較的多くなります。

理由は主に2つあります。

一つ目は、科目数が多いことです。

共通テストでは幅広い科目を勉強する必要があるため、文系でも理系でも複数科目の学習を並行して進める必要があります。

二つ目は、二次試験の難易度です。

難関大学では記述式の問題が多く、深い理解と応用力が求められます。

そのため多くの受験生は高校2年生の終わり頃から本格的に受験勉強を始め、高校3年生ではかなりの時間を勉強に使うことになります。

受験期には1日6〜10時間程度勉強する受験生も多く、年間で見ると1000時間以上の学習になることも珍しくありません。

大学受験は「情報戦」でもある

大学受験は勉強量も重要ですが、同時に情報も重要です。

・入試方式の違い
・共通テストと二次試験の役割
・志望校の配点
・出願戦略

これらを理解しているかどうかで、合格の可能性は大きく変わります。

大学受験は長い戦いになります。

しかし、仕組みを理解し、計画的に準備を進めていけば、合格へ確実に近づくことができます。

これから受験を考える皆さんは、まず大学受験の全体像を理解し、自分に合った受験戦略を考えてみてください。

詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇‍♀️

この記事を書いた人
ゆあ

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー/JAPAN MENSA会員
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中

受験戦略編

Posted by kyoikujo