共通テスト後に必須!ボーダーライン判定の活用方法と合格可能性の見方を徹底解説
共通テストが終わった後、まず受験生が行うのが自己採点です。
しかし、自己採点だけで終わらせては意味がありません。
共通テスト後の進路選択や志望校対策を最適化するためには、ボーダーライン判定を活用することが欠かせません。この記事では、ボーダーライン判定の仕組みや、結果の見方、活用法について詳しく解説します。
ボーダーラインとは?
一般的に合格の可能性が50%となる得点ラインのことです。
例えば、志望校のボーダーラインが共通テスト700点とされている場合、700点を取ることができれば志望校合格の可能性は50%ということになります。
このボーダーラインを超えているかどうかが志望校に出願する判断基準の1つとなりますが、この場合700点を取った受験生が30人いたら、約半分の15人が合格する可能性があるということです。
同じように、A判定だったとしても合格可能性は最低で80%であり、5人に1人は不合格になる可能性があるということになります。
合格可能性判定とは
共通テストの自己採点結果をもとに、志望校や学部の合格可能性を予測するサービスのことです。
全国の受験生から集められるデータをリアルタイムで分析し、実際に共通テストで獲得した得点が志望校合格ラインに達しているか、どの程度の努力が追加で必要かを具体的に教えてくれます。
共通テストの自己採点結果や過去の模試結果を考慮して、合格可能性を知ることができます。多くの予備校では下記のようにA判定からDまたはE判定の4、5段階で評価されます。
この判定の段階分けは予備校によって異なりますが、一例として以下のような基準で判定が出されます。
A判定 合格率80%以上
B判定 合格率65%程度
C判定 合格率50%程度
D判定 合格率35%程度
E判定 合格率20%以下
このように、ボーダーラインと合格可能性判定は自分が合格者に対してどれくらいの位置にいるかを判断する目安となります。
合格可能性判定には、河合塾の「バンザイシステム」、駿台&ベネッセの「自己採点集計データネット」、東進の「共通テスト合否判定システム」などがあります。
これらはサービスを提供している予備校に所属している・していないに関わらず利用することができます。
これらのシステムでは、予備校が集計した全国の受験生の共通テストの成績(自己採点)と志望大学のデータを基に計算される合否判定や合格可能性を知ることができ、予備校への自己採点結果の提出は学校や塾単位でまとめて行われることが多く、ネットから成績を入力することもできます。
各予備校は例年、共通テスト受験者の約8割のデータを集計しているため、データの信頼性は比較的高く、多くの受験生はこれらのシステムを利用して共通テスト利用する大学の出願の変更や志望校の最終調整などを行い、共通テスト終了後の勉強の方針を決定します。
予備校によって設定しているラインや段階が異なることもあるので、いくつかの予備校に結果を提出すると良いでしょう。
共通テストの自己採点結果を利用するため、共通テストの成績を利用する国公立大学・私立大学などを志望する受験生に参考になるはずです。
これらのシステムからは集計された成績による各科目の全国平均値、自分の偏差値、志望校別のボーダーライン、合格可能性判定、さらには志望校別の得点分布や平均値を知ることもできます。
ボーダーライン判定の流れ
ボーダーライン判定を利用する際の基本的な流れは以下の通りです。
① 自己採点の実施
共通テスト終了後、予備校が提供する解答速報を使って自己採点を行います。採点ミスを防ぐために慎重に行うことが重要です。
② データ入力
予備校の専用フォームやアプリに、自己採点結果を入力します。科目ごとの得点や志望校情報を記入することが求められます。
③ データの集計と分析
全国の受験生から集められたデータを基に、得点分布や平均点、ボーダーラインが算出されます。この過程は予備校の分析チームやAIが担当しており、非常に精度が高いです。
④ 判定結果の受け取り
入力データを基に算出された合格可能性のランクやボーダーラインとの比較結果が返却されます。これを元に、志望校や追加対策について検討を進めます。
見るべきデータ
まずはボーダーラインと自分の点数を比較し、受験生の中での自分の位置を知ることはもちろん、志望校の志望者の中での自分の順位も確認すると良いでしょう。特に国公立大学を志望する受験生の方は、足切りの目安をつけるのに必要です。
一部の大学では共通テストの点数が一定の水準に達していない生徒に二次試験の受験資格を与えないことがあり、このことを足切りと呼びます。
倍率が一定以上になった場合に実施されることもあります。
特に倍率の高い後期試験では足切りが実施されることも多いので注意が必要です。
さらに、国公立大学を受験する方は共通テストと2次試験の合計点に対する2次試験の配点の割合である2次配点比率も重要なデータです。
2次配点比率が高ければ高いほど2次試験での逆転の可能性は高いということになります。
データ活用法
ボーダーライン判定はただ結果を見て終わりではありません。
判定結果をもとに、志望校選びを現実的に見直すことができます。
第一志望校以外にも合格可能性が高い安全圏の大学を複数検討しておいたり、C判定以下の大学だけでなく、確実に合格が狙える選択肢も持ち、チャレンジ校と併願校のバランスを取ったりすることも大切です。
注意点
ボーダーラインはあくまで目安であるということは忘れないでください。
ボーダーライン判定は、現時点での全国データをもとにした目安であり、最終的な合否を保証するものではありません。志望校の二次試験の難易度や採点基準なども考慮して判断する必要があります。
また、5段階の判定ではかなり幅もあります。
例えば合格可能性がB判定でボーダーラインとの得点差が小さかった場合、合格率は65%程度と判定されていますが、それはC判定の合格可能性50%に限りなく近いB判定であることになります。
逆に、得点差が大きければA判定に近いB判定ということもあります。
共通テストリサーチではA判定だったのに落ちた、D判定だったのに受かった、という話しを耳にすることはよくありますので、これらリサーチの結果が受験の最終的な結果というわけではないということを心にとめておいてください。
より正確に志望校との距離を把握するためには、ボーダーライン以外に具体的な得点を比較する必要もあります。
合格者平均点や合格者最低点と比較し、自分のマーク試験・記述試験の得意不得意も考慮しながら第一志望校に出願するのか、志望校の変更をするのかを決定する必要があります。
才華學舎では実際のデータを見ながらの志望校最終決定サポートも行っています。
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