受験の天王山に向けて!夏期講習講座の選び方と学校と塾の両立

受験の天王山と呼ばれる夏休みまであと2ヶ月を切りました。

受験生のみなさんは、この夏の間にどれだけ勉強できるかで、成績に大きく差がつきます。

去年までの夏休みは部活や課題、友達と遊ぶなど、充実した楽しい期間だったかもしれませんが、今年は余裕のある時間のほとんどを勉強に充てることになります。

毎日の勉強以外にも模試やオープンキャンパス、夏期講習など考えるべきことはたくさんありますし、夏期講習申込みはこの時期、6月上旬から始まっています。

普段塾に通わず勉強している人の中にも、この夏期講習だけ受講する方もいるかもしれません。

夏期講習は全ての受験生にとって大切なイベントです。

夏期講習講座選びのポイント

1日1講座を目安に受講

受験直前の夏期講習は、開講されている講座も多く、部活のない夏休みは時間もあるので、受験に向けての不安から、目にとまった講座をすべて申し込みたいと思う人もいるのではないでしょうか。

積極的に受講することも大切ですが、取りすぎには注意が必要です。

講座を受けるにあたっては、予習復習の時間や演習の時間もしっかり確保することで、習った知識が身に付きます。

決して講習をたくさんとれば力がつくというわけではありません。

今回は高校生時代に受講していた講習の時間、1講座1日50分3コマ×4日間を基準にお話しします。

予習復習と演習時間を確保するためにも、1日1講座、授業時間としては3時間程度を目安に受講するのが理想的です。

どうしても受けたい講座があれば、2講座までは許容範囲ですが、その期間が連続したり、3講座を受けるというのはおすすめできません。

模試やオープンキャンパスがあることも考えると、夏期講習期間全体では、5〜10講座の受講がちょうど良いでしょう。

少なくとも1日1授業は受けるようにしておけば、だらけることなく朝から塾に行く習慣もつき、毎日自習室で勉強できるようになります。

科目バランスを意識

受講する講座は科目のバランスも重要です。

高校3年生、高卒生の夏期講習は1つの科目でも単元別やレベル別、大学別などたくさんの講座が開講されます。

例えば、不得意な分野を強化したいからと、その分野の講座をいくつか取った上に、共通テストと2次試験対策の講座も受講するとなると、夏休み全体を通して勉強すべき科目に偏りが出てしまうので注意が必要です。

特に強化したい単元や、先取りしたい単元が決まっているのであれば、単元別の講座がお勧めで、全体的に強化したいのであれば、駿台で言うと特講系のようなボリュームのある講座を受講すると良いでしょう。

この時期のメインは2次試験対策ですが、共通テストしか受けないような科目や、マーク式の試験に不安がある科目は、共通テスト対策の講座も受講すると良いでしょう。

各科目1講座は受講するというのが良い目安になります。

授業形式

塾の授業と同じように、夏期講習の授業にもいくつかの形式があります。

学校の授業のように1人の先生の授業を30人〜100人で受ける集団形式が主流ではありますが、個別授業で演習を強化してもらうこともできますし、その地域に来ることがないような先生の授業を映像授業として見ることもできます。

先生によって授業が違うこともあるので、先生を優先して決めるのであれば授業形式を変えてみるということも必要です。

高校3年生は高卒生と同じ授業を受けることもあって、高校の夏休みが始まる前から夏期講習が始まります。

夏休みに入る前の講習期間は、学校を休まなくても良いように、夜の授業を受けたり、首都圏でおすすめされる先生の映像講座を受けてみたりするなど、授業形式を変えて工夫すると良いでしょう。

申し込みは早めに

申し込む際の注意点として、高卒生も同じ授業を受けるということを忘れないでください。

普段から塾に通っている現役生は、優先して希望の講座を受講できるということもありますが、人気の講座に関しては抽選があったり、早い段階で申し込みを締め切ってしまうものもあります。

すでに申し込みも始まっている予備校もあるので、できるだけ早めに講座を決めて申し込んでおくことをおすすめします。

学校と塾の両立

最後に、塾での講習が本格化する時期になると問題になるのが学校と塾の両立です。

塾の方が受験に特化しているからといって、学校を休んで塾に行ったり、学校を優先したいからといって塾に全く通わないと決めている人もいます。

確かに、学校と塾のどちらか一方でも十分力がつくようなカリキュラムが用意されていますが、私は学校と塾どちらも派です。

塾にも学校にもそれぞれ違う良さがあって、逆に片方では足りない部分もあるように感じます。

学校に通っていれば、全科目バランス良く知識を網羅できますし、受験としてはその知識が完璧になっていれば十分合格できます。

それはそうなのですが、学校の授業でインプットするだけではアウトプット力が足りないこともありますし、生徒同士のレベル差が大きく、自分のレベルにぴったりの授業とは言えないので、合格に向けた1番の近道ではないこともあります。

一方で、塾は同じようなレベルの人と勉強できるので、モチベーションも上がりますし、身についている知識を使った点数の取り方を学ぶことができます。

ですが、特に現役生に関しては塾で全科目を網羅することも難しく、学校に比べると先生や受講生との距離が遠いので、塾だけでは足りないこともあります。

では両方の良いところを活かすためにはどうしたら良いのかというと、学校の時間は学校の勉強、塾に行ったら塾の勉強に集中するというように切り替えをするのが1番大事なポイントです。

塾に行ってまで学校の勉強をする人は少ないですが、反対に、学校の授業中に塾のテキストをすすめたり塾の疲れで寝ている人が見受けられます。

今までは学校も塾も勉強するための場所という大きなくくりでしかなかったかもしれませんが、それぞれ違う目的で通うことを意識することにより、自分が自立して周りの環境を上手く利用できるようになります。

まとめ

最後に、夏期講習の講座選びのポイントをおさらいします。

まず、考えるべきことは無理のない講座数と科目のバランス。学校との両立や、受けたい授業を受けるためにも授業形式を変えて工夫することが大切です。

講座数の目安としては各科目1講座、1日に1講座、全体で5〜10講座くらいにすると勉強の習慣もついて、無理なく勉強時間も確保することができます。

授業をとりすぎないことと早めに申し込みをすること、学校との両立を意識して夏期講習の講座選びをしてみてください。

詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇‍♀️

この記事を書いた人
ゆあ

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中

受験戦略編

Posted by kyoikujo