大学受験合格に必要なこと【前編】―受験戦略と目標の立て方―
大学受験は、「努力すれば誰でも合格できる」という一方で、「頑張ったのに届かなかった…」という声も少なくありません。
なぜ、同じように授業を受け、同じ教材を使っているのに結果がわかれるのでしょうか?
その理由は、受験に必要な3つの力のバランスにあります。
1.戦略(どんな順序・方法で学ぶか)
2.目標設定(目的を明確にし、行動に落とし込む力)
3.学習継続力(効率よく、長く学ぶ力)
前編では、「戦略」と「目標設定」の2点にフォーカスしてお話ししていきます。
後編では、学習継続力として「効率の良い長時間勉強」と「自分に合った勉強法」について取り上げます。
受験戦略が合否を分ける
大学受験は、ただ勉強すればいいというものではありません。
同じような成績だった人でも、勉強の順序や方法といった戦略次第で、合否が大きく分かれます。
例えば…
・自分の志望校の出題傾向を理解しているか
・共通テストと個別試験の比重に応じて科目の配分を調整しているか
・いつ、どの参考書・問題集を終わらせるべきかを決めているか
これらを考えず、目の前の課題をこなすだけでは、「勉強しているのに伸びない…」という状況になりやすいのです。
戦略を立てることは、ゴールへの道筋を明確にすること。
どこで何を強化し、どこで得点を狙うのか。
計画的に受験に挑む姿勢が不可欠です。
受験戦略とは何か?
「受験戦略」というと、特別なテクニックのように感じるかもしれませんが、実はとてもシンプルな考え方です。
簡単に言うと、「志望校合格という目標に向けて、自分の実力・性格・環境という現状を踏まえて、現状と目標をつなぐためにどのように勉強していくかを決めること」が受験戦略です。
同じ偏差値の生徒が2人いたとしても、同じ勉強をして、同じ結果が出るとは限りません。
・どの科目をいつ・どの順番で学ぶか
・苦手分野をどう克服するか
・志望校の出題傾向に合わせた対策をどれだけ練っているか
・模試の結果からどう行動を変えるか
これらをすべて意識して、「今の自分にとって最も成果の出るルート」を探っていくことこそが、受験戦略の本質です。
戦略を立てるための第一歩は「目標設定」
受験戦略のスタート地点は、なんといっても「目標設定」です。
ここからは受験合格に必要な目標についてお話ししていきます。
夢・目標・計画のつながり
まず最初にお話ししたいのが、「夢」「目標」「計画」の関係性についてです。
よく混同されがちですが、この3つは階段のように連なっており、それぞれがしっかりとリンクしていることが重要です。
夢:将来どうなりたいか
目標:その夢に近づくために必要なステップ
計画:目標達成のための具体的な行動指針
たとえば、「国際的に活躍したい」という夢があるなら、それに必要な語学力や知識を身につけられる大学・学部を目標とし、入試までに必要な勉強内容とスケジュールを計画していく…という流れです。
夢があって目標が決まり、目標を実現するために計画がある。
この流れがはっきりしている人は、日々の勉強にブレがなくなり、自然と前向きに努力できるようになります。
1年後、自分はどうなっていたいか
春、新しい学年が始まるこのタイミング。
新年度を迎え、皆さんはこれから本格的な受験生としての生活に突入していきます。
ここで改めて考えてほしいのが、「1年後、自分はどうなっていたいか」ということです。
目標を立てるというのは、大学受験に限らず、社会に出た後の仕事や人生設計でも大切です。
大学受験はその結果が点数や偏差値という形で明確に表れるため、目標設定と努力の成果が数字に直結しやすいため、目標を立てる練習にもなります。
目標を持たないリスクとは
目標を持たず、なんとなく毎日を過ごしていると、成績が上がっても「満足するだけ」で終わってしまいがちです。
特に受験勉強では、ただ学校の課題をこなすだけでは合格に十分とは言えません。
目標があれば、毎日の勉強に意味と方向性が生まれます。
また、定期テストや模試を「小さなゴール」として活用し、合格までのステップにすることもできます。
具体的な目標設定のポイント
「◯◯大学に受かる」という目標だけではまだ少し足りない部分があります。
ここでは、目標設定をする際の3つのポイントをご紹介します。
期間を区切る
目標には必ず「期限」を設けましょう。
人間は「いつまでにやるか」が明確でないと、ついつい先延ばしにしてしまいがちです。
「6月の模試で英語の偏差値を5アップ」「今月中に数学の参考書1冊を終える」など、短期・中期・長期の目標を分けて立てることで、行動にメリハリがつきます。
短期目標を繰り返し達成することで、長期的な成功につながります。
さらに慣れてきたら、受験日というゴールから逆算し、「今月やるべきこと」「今週やるべきこと」を明確に計画することも効果的です。
数字目標と行動目標を使い分ける
目標には大きく分けて2種類あります。
・数字目標:偏差値・点数・順位など
・行動目標:毎日1時間は英語に取り組む、スマホを使うのは1時間以内にする、など
数字目標は成果を測る物差しになりますが、初めから高すぎる設定だと挫折の原因にもなります。
結果だけでなく、行動にフォーカスすることで、達成できなかったときの振り返りがしやすくなります。
少し背伸びした“ちょうど良い”目標に
モチベーションを保つためには、「少し頑張れば届きそうな目標」を設定するのがベストです。
高すぎると途中で心が折れてしまい、逆に低すぎると緊張感が保てません。
努力すれば届きそうなラインを設定することで、やる気を維持しつつ成長も促進されます。
目指す大学の過去問や模試の結果を参考にして、今の自分にちょうど良い目標設定をしてみてください。
立てた目標を達成する方法
ただ目標を立てるだけでは意味がありません。
次に大切なのは「達成するための工夫」です。
計画を立てる
目標が決まったら、それを達成するための「中期・短期計画」を作ります。
たとえば、
中期:模試までに数学IAの基礎問題をすべて解けるようにする
短期:今日は青チャートの例題を3問解く
といったように、時期ごとに分けた計画の達成を積み重ねることで、目標達成に近づきます。
計画の立て方については別の記事でも詳しくお話しします。
目標を書いて見える場所に貼る
目標を頭の中でぼんやりと考えるだけでなく、文字にして書くことが効果的です。
紙に書いて勉強机の前に貼っておくだけで、気持ちの切り替えがしやすくなり、集中力も高まります。
スランプの時にも「初心」を思い出せる心の支えにもなります。
目標のイメージを可視化する
目標を達成した自分の姿をイメージできるように、大学の写真やキャンパス風景、憧れの学部に通う学生生活の写真などを貼ってみるのも良いでしょう。
志望大学の写真や、自分がなりたい姿を視覚化するとモチベーションアップにつながります。
私も受験生時代、リビングに京大の写真を貼っていました。
まとめ
戦略なしの努力は、遠回りになってしまうことがあります。
また、目標がなければ、今自分が何のために勉強しているのか分からなくなってしまうこともあります。
「受験は計画的に戦うもの」という意識を持ち、しっかりとした目標設定と戦略を土台に、効率よく努力を積み重ねていきましょう。
次回の後編では、こうしたさらに具体的な方法として、「効率的な長時間勉強のコツ」と「自分に合った勉強法の見つけ方」についてお話しします。
ぜひ続けてご覧ください!
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇♀️

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中