受験の天王山に向けて!夏期講習講座の選び方と学校と塾の両立
受験の天王山と呼ばれる夏休みまであと2ヶ月を切りました。
特に高校3年生のみなさんはこの夏にどれだけ勉強できるかで成績が変わってきます。
去年までの夏休みというのは部活をして課題をこなして、友達と遊んで…時間に余裕のある楽しい期間だったかもしれません。ですが今年は余裕のある時間のほとんどを勉強に充てることになります。自分の勉強以外にも模試・オープンキャンパス・夏期講習など考えるべきことはたくさんありますし、予備校の夏期講習はすでに申し込みも始まっています。
普段から塾に通っている人にも、塾に通わず勉強している人にも、この夏期講習は大事なイベントです。
ということで今回は高校最後の夏休みに向けた1つ目のお話として夏期講習の講座選びのポイントについてお話したあと、この時期大切なポイントとなる塾と学校の両立についてお話ししていきます。
夏期講習講座選びのポイント
1日1講座を目安に受講
この夏期講習期間は受験に向けた不安から必要そうな講座は全部取っておきたいと思う人も少なくありません。
高校3年生の夏期講習は開講されている講座も多く、部活のない夏休みは時間もあるので、今まで以上に受講する講座の数を増やすことも大切です。
ですが、講座の予習復習の時間や自分で演習する時間もしっかり確保することで初めて、習った知識が身に付きます。
受験前最後の夏に習っておきたいことがたくさんあって不安になるのはわかりますが、講習をたくさんとれば力がつくというわけでもありません。
授業の取り過ぎには注意が必要です。
予習復習と演習時間を確保するためにも1日1講座を目安に受講するのが理想的です。どうしても受けたい講座があれば1日に2講座までは許容範囲ですが、1日2講座受ける期間が続いたり、同じ日に3講座受けるというのはお勧めできません。
夏休みの期間で模試やオープンキャンパスがあるということも考えると夏期講習は全体で5〜10講座の受講がちょうど良いでしょう。
夏休みに入る前は夜の時間帯や映像授業にしてみたり、とにかく無理のない範囲で予定を組むことが大切です。
少なくとも1日1講座は取るようにしておけば、だらけることなく朝から塾に行く習慣もつくので毎日自習室で勉強できるようになります。
科目バランスを意識
受講する講座に関しては科目のバランスも大切です。
高校3年生の夏期講習というのは1つの科目でも単元別やレベル別、大学別などたくさんの講座が開講されています。
例えば物理を強化したいからと言って分野別の講座をいくつか取った上に、共通テストと2次試験対策も受講するというように授業を組んでしまうと、夏休み全体を通しても勉強する科目に偏りが出てしまうので注意が必要です。
特に強化したい単元や先取りしたい単元が決まっているのであれば単元別の講座、全体的に強化したいのであれば、駿台で言うと特講系のようなボリュームのある講座を受講することになります。
この時期のメインは2次試験対策ですが、共通テストしか受けないような科目や、マーク式の試験に不安がある科目は共通テスト対策の講座も受講すると良いでしょう。
各科目1講座は受講するというのが良い目安になります。
授業形式
塾の授業と同じように、夏期講習に関しても授業形式は1つではありません。
学校の授業のように1人の先生の授業を30人〜100人で受ける集団形式が主流ではありますが、個別授業で演習を強化してもらうこともできますし、その地域に来ることがないような先生の授業を映像授業として見ることもできます。
先生によって授業が違うこともあるので、先生を優先して決めるのであれば授業形式を変えてみるということも必要です。
高校3年生は高卒生と同じ授業を受けることもあって、高校の夏休みが始まる前から夏期講習が始まります。
夏休みに入る前の講習期間は学校が終わったあとの夜の授業を受けたり、首都圏でおすすめされる先生の映像講座を受けてみたり、学校を休まなくて良いように授業形式を変えて工夫すると良いでしょう。
テキストに目を通す
科目や日程も確かに大切ですが、それでも迷った時はどんなテキストを見て決めるのがおすすめです。
難易度はもちろんのこと、どのような形式でどれぐらいの問題数があるのか目を通してから講座を決めると良いでしょう。
夏休みが明けてもまだまだ演習期間が続きます。
夏休み明けの演習期間に講習のテキストを使って演習したり、知識の確認をすることもあるので、そういった時に繰り返し使うためのテキストが配布される講座もあります。
講習の申込期間が始まるとテキストのサンプルがおいてあるところも多く、予備校の職員さんや卒業生の先輩に聞けばテキストが良い講座も教えてもらえます。
注意点として、高校3年生の夏期講習は高卒生も同じ授業を受けることになります。
普段から塾に通っている現役生は優先して希望の講座を受講できるということも多いようですが、人気の講座に関しては抽選があったり、早い段階で申し込みを締め切ってしまうものもあります。
すでに申し込みも始まっている予備校もあるので、できるだけ早めに講座を決めて申し込んでおくことをおすすめします。
学校と塾の両立
塾での講習が本格化する時期になると問題になるのが学校と塾の両立です。
塾の方が受験特化だからといって学校を休んで塾に行ったり、学校を優先したいからといって塾に全く通わないと決めている人もいます。
確かに学校と塾のどちらか片方でも十分力がつくようなカリキュラムが用意されていますが、私は学校と塾どちらも派です。
塾にも学校にもそれぞれ違う良さがあって、逆に片方では足りない部分もあります。
学校に通っていればバランス良く全科目の知識を網羅できますし、受験としてはその知識が完璧になっていれば十分合格できます。
ですが、学校だけではアウトプットできる知識として身につかなかったり、レベルの差が大きい分、合格に向けた近道とは言えないこともあります。
一方で塾は同じようなレベルの人と勉強できるので、モチベーションも上がりますし、身についている知識を使った点数の取り方を学ぶことができます。
ですが、特に現役生に関しては塾で全科目を網羅することも難しく、先生や受講生との距離が遠いので、塾だけでは足りないこともたくさんあります。
学校と塾のどちらか片方では足りない部分も、両方に通って良い所取りができれば、補うことができます。
では両方の良いところを活かすためにはどうしたら良いのかというと、まず学校の時間は学校の勉強、塾に行ったら塾の勉強に集中するというのが1番大事なポイントです。
塾に行ってまで学校の勉強をする人は少ないですが、学校の授業中に塾のテキストをすすめたり塾の疲れで寝ている人がいます。
学校で習う基礎が固まっていないまま応用問題を解こうとしても力はつきません。
学校の授業時間と休み時間を使って学校の勉強は終わらせる、塾の時間は習った基礎知識を点数に変えるテクニックを勉強する、そして自分の演習時間で習ったことを自分のものにできるようにしましょう。
今までは学校も塾も勉強するための場所という大きなくくりだったかもしれませんが、それぞれに通う目的を意識することで、塾や学校に利用されるのではなく、自分が周りの環境を上手く利用できるようになります。
最後に夏期講習の講座選びのポイントをまとめると、考えるべきことは科目のバランスと先生、テキストの内容。
学校との両立や受けたい授業を受けるためにも授業形式を変えて工夫してみることが大切です。
講座数の目安としては各科目1講座、1日に1講座、全体で5〜10講座くらいにすると勉強の習慣もついて、無理なく勉強時間も確保することができます。
授業をとりすぎないことと早めに申し込みすること、学校との両立を意識して夏期講習の講座選びをしてみてください。
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧下さい🙇♀️
受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試現役合格で京都大学薬学部に進学。
中高時代は運動部の活動と学業、個人研究を両立。
大学生時代に事業立ち上げ準備の一環として大手予備校で塾講師として勤務。京都祇園のキャバクラに約2年間勤務し月間売上450万円を達成。
その後、地元仙台でキャバクラ勤務をし、月間売上500万円を達成。同時に母校でアドバイザーとして高校生の指導を行っている。