国公立2次試験記述対策のポイント~国語編
前回から始まった記述試験攻略法シリーズですが、今回は国語についてお話しします。
私は元々国語が苦手で、感覚で解いて高得点を取れるタイプではなかったのですが、京大の理系入試には国語の試験があるため、苦手を克服する対策をしていました。
今回はそんな私が実践していた国語の対策法についてお話ししますので、国語の得点アップのコツを知りたいという方にも参考になるはずです。
国公立大学2次試験の国語では、読解力、論理的思考力、そして文章構成力が重要です。
今回は得点に結びつく解答を書くためのコツを紹介します。
文章読解
まず、読解のポイントとして文章を読みながらその主旨や登場人物の心理、著者の意図などを深く考え、理解を深めます。
速読が必要な文章に関しては全文を丁寧に読みすぎず、全体的な内容を把握することも大切ですが、2次試験に関しては時間に余裕があることも多いので、丁寧に読み進めて深く理解すると問題も解きやすくなります。
過去問演習の際には文章を読みながら重要な情報を抽出し、論理的に整理する練習をします。
重要なキーワードやキーワードが比喩表現で言い換えられている部分、感情が表現されている描写などに線を引きながら読み進めることで、大事な部分が見えるようになります。
問題の解き方
選択式ではなく、自分で一から解答を作成する記述問題にかんしては実際に解答を作成する前に、問われていることは何かを正確に把握することが大切です。
設問文を数回読み返し、出題の意図と求められている答えのタイプを分析します。
課題文を読み始める前に、重要なキーワードに線を引きながら設問文を読み、そのキーワードに近い単語を探しながら課題文を読むと、解答につながるポイントが明確になってくるため、これもおすすめのポイントです。
課題文から解答の作成に必要なキーワードや重要なフレーズをピックアップし、それに基づいて答えを構築していくことになります。
設問の分析とキーワードをもとに、まずは設問に対する自分の意見や考えを持ち、それを論理的に展開できるようにします。
大体の構造が決まったら実際に解答を作成していきます。
解答を作成する際に自分の言葉で感覚的に解答を作成してしまう人もいますが、大学入試に出題されるような問題には課題文中に必ず根拠が隠されています。
解答に関係しそうな部分に線を引き、その組み合わせで解答を作成するようにしましょう。
解答の作成
まず、文字数に関しては「~文字以内で書きなさい」という問題の場合は指定された文字数の8割以上は埋めるようにしましょう。
東大・京大の国語の解答用紙は少し特殊で、文字数の指定がなく線だけ引かれているような解答欄になっています。こういった解答欄の場合、枠の中に書ききれれば何文字でも良いと思っていませんでしたか?
行数だけ指定されている場合は厳密な文字数の制限はありませんが、目安として1行に30文字ということは覚えておいてください。
文章中に含めるポイントの数は、概ね文章20文字に対して1つと言われています。
20文字程度という指定であれば1つのポイント、60文字程度であれば3つのキーワードやポイントを入れるということを目安にキーワードを探してみてください。
似たような内容を繰り返し書いたり、1つのポイントを膨らませて文字数を稼ぐよりも、複数のポイントを入れておくことで、加点ポイントを増やすことができます。
文字数制限のある文章は書きたいことが書ききれずに難しく感じる人もいます。
言い換え表現を含め、長い文章や複雑な内容を簡潔に要約する練習をすると良いでしょう。
長すぎる文や不必要な言葉を避け、ポイントを簡潔かつ明確に表現することが大切です。
分野別解答ポイント
小説
まず、小説に関しては「どのような気持ちか」という心情を聞かれる問題が多いです。
そういった問題に関しては気持ちとその気持ちになる理由をセットで書くことで綺麗な解答作成をすることができます。
評論
評論に関しては指示語や筆者の考えに対する理由を聞かれる問題がよく出題されます。
指示語の内容はその文章よりも前の部分に書かれていることが多いので、前から探すようにしましょう。
主張に対する理由に関しては基本的にその文章よりも後ろに書かれていることが多いです。〜から、〜ためという文章を探すのが1番ですが、見つからない場合は後ろの部分から探してみてください。
それでも解答が見つからない問題は言い換え表現が使われていることが多いです。
棒線部の表現を言い換えている部分に印を付けながら解答になりそうな部分を探すことで綺麗な解答が作成できます。
古文
続いて古文は主語が1番のポイントです。
身近な表現ではない古文は単語が分かれば読めるようになると思われがちですが、単語よりも重要なポイントがあります。
文章を読んでいるうちになにがなんだかわからず、情景がイメージできなくなってしまう大きな理由としては、主語を見失うことがあげられます。
敬語表現やその場のやり取りをもとに、主語を書き込みながら読み進めると良いでしょう。
最後の知識固めとしては古文単語に加えて古文常識を身につけておくこともおすすめです。
最後に
どの科目にも共通することですが、納得のいく解答が作成できない場合も何かしらの文章を書くということが大切です。
加点対象のフレーズが入っていれば部分点がもらえることもあるので、1点でも高得点を目指して、入試問題に取り組みましょう。
解答を書き終えた後、時間をおいてから自分で添削し、改善点を見つけます。
解答を作成してから少し時間をおいて自分が作成した文章を読み直すことで客観的に自分の文章を評価できるようになります。
可能であれば、教師や友人に答案を読んでもらい、客観的な意見を聞いて改善点を明確にすることも大切です。
国公立大学の2次試験国語では、読解力と論理的思考力を活かして、明確で説得力のある答案を書くことが求められます。これらのコツを意識し、日々の練習で実践を重ねることで、高得点を目指しましょう。
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧下さい🙇♀️
受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試現役合格で京都大学薬学部に進学。
中高時代は運動部の活動と学業、個人研究を両立。
大学生時代に事業立ち上げ準備の一環として大手予備校で塾講師として勤務。京都祇園のキャバクラに約2年間勤務し月間売上450万円を達成。
その後、地元仙台でキャバクラ勤務をし、月間売上500万円を達成。同時に母校でアドバイザーとして高校生の指導を行っている。