共通テスト情報攻略法|60分で“読む・設計する・選ぶ”をやり切る5つの戦略
大学入学共通テストに「情報Ⅰ」が新登場したことで、受験生のみなさんからは、
「そもそも何を勉強すればいいの?」
「パソコン得意じゃないけど大丈夫…?」
という声をたくさん聞きます。
試験時間60分・100点満点、分量は想像以上に多く、設問の会話文や状況文を読み取りながら、データ・アルゴリズム・ネットワーク・情報デザインを横断して解く構成です。初年度の実戦分析では大問4つ/マーク約50前後というボリュームで、読解と判断のスピードが勝負を分けました。
さらに本試験は2日目の最後の時間帯に実施(2025年度)という情報もあり、総合疲労の中で60分を戦い抜く体力と集中力が求められます。
結論から言うと、情報はまだ対策方法が広く知られていない”今”だからこそ、勉強した分だけ点数が伸びる、いわば お得な科目 です。
ただし、後回しにしていると一気に苦しくなる科目でもあります。
そこで今回は、今からでも間に合う「共通テスト情報攻略法」を5つの戦略に分けて徹底解説します。
ぜひ、この記事を読みながら今日から実践していきましょう!
形式を“先に知る”——時間・配点・問題構成を前提に設計する
情報は「ただのパソコン科目」ではありません。
60分の試験の中で長い文章を読み、資料を読み取り、プログラムを追い、セキュリティの判断をする…
つまり、英語と数学と現代社会を合わせたような科目と考えてください。
とはいえ、問われていることは明確です。
「情報デザイン」「データ活用」「ネットワーク」「セキュリティ」「プログラミング」「情報モラル」これらを横断して理解しているかどうか。
過去問が少ないこともあり、戦う前にまずルールを知らなければ、努力が空回りしてしまいます。
まずは形式を理解し、勝てる準備を整える。
それが情報攻略の第一歩です。
時間と配点
60分/100点。大問は4構成、初年度は配点20-30-25-25の例が報告されています(年で変動する可能性あり)。まずは60分で完走する設計を最優先に。
出題領域
学習指導要領「情報Ⅰ」相当。情報社会・情報デザイン/ネットワークとデータ活用/コンピュータとプログラミングを横断。共通テスト独自のプログラム表記で示され、擬似コード読解力が要。
分量感
ページ数30前後、設問40前後の試作例。英リーディング級の読み量に、判断・計算・選択を乗せる試験だと理解する。
読解をしながら処理手順を考える
情報は文章量が非常に多い試験です。
ただ読むだけでは、時間が足りなくなります。
文章を読むときには、
「どのデータを使うのか」
「何を求めればいいのか」
「条件は何か」
という処理手順を同時に考える習慣をつけてください。
・条件となる数字や範囲を見つけたら強調する
・指示語(これ、それ、あれ)が指す内容を確認する
・手順が書かれていたら番号をふる
この3つを意識するだけで、「読んだのに頭に残っていない」という状態を防ぐことができます。
情報は「読めたら解ける」科目ではありません。
「読みながら解き方を組み立てる」科目です。
この読み方をマスターするだけで、得点は一気に安定していきます。
身の回りのことと情報をつなげる
情報の知識分野は、一見すると専門的で難しそうに見えます。
ですが、実はそのほとんどが私たちの日常生活と直結しています。
たとえば、
暗号化は「メッセージを鍵で守ること」
IPアドレスは「家の住所と同じ役割」
データベースは「アプリの会員情報やポイント管理の仕組み」
フィッシング詐欺は「偽サイトに誘導して個人情報を盗む罠」
こんなふうに置き換えると、教科書の内容が”生活の延長線上”になり、一気に覚えやすくなります。
さらに覚えておきたいのは、共通テストの実際の問題も、身近なテーマをベースに作られているということです。
・友だちとLINEでやり取りする中でのセキュリティ
・ショッピングサイトのおすすめ表示とデータ活用
・学校の出欠情報システムとデータベース
・SNSのリツイート数の推移から情報分析
こうした題材がそのまま問題文として出てきます。
つまり、普段見ている情報社会の仕組みを理解していれば、そのまま点数につながるということです。
また、ネットニュースやSNSを見たときに「これはどういう仕組みなんだろう?」と疑問を持つ習慣を作るだけでも、
・情報モラル
・セキュリティ
・社会における情報活用のあり方
の理解がぐっと深まります。
情報は丸暗記では戦えない科目です。
「知識と日常をつなげる」ことこそが、最短で点数を伸ばす鍵です
プログラミング問題を得点源にする
情報の中で最も差がつきやすいのが擬似コードのプログラミング問題です。
「プログラムなんて…無理!」と思う人も大丈夫。
対策のコツはたった3つ。
・入力が何で、出力が何かを確認する
・どこで変数が変化するかを追う
・少ない数字を実際に入れて動かしてみる
これだけで、問題文が一気に読み解けるようになります。
頭の中で考えようとせず、必ず書き出すことが安定した得点につながります。
情報のプログラムは、「作る力」ではなく「読んで理解する力」が問われます。
数学が苦手な人でも、この部分を仕上げるだけで一気に合格点が見えてきます。
過去問に代わる演習法で形式慣れする
情報はまだ歴史の浅い科目なので、過去問がほとんどありません。
だからこそ、対策では 「形式に慣れること」が重要です。
そしてそのためには、他の科目以上に模試と予備校の共通テスト対策問題集をフル活用する必要があります。
共通テスト情報は、「データ資料を読み取り、筋道立てて考える力」が問われる試験です。
文章量が多く、図表・グラフ・疑似コードが並び、一見すると情報処理技術者試験のように感じる人もいるかもしれません。
だからこそ、場数を踏んで“読みながら考える”感覚を身につけることが最重要。
実際に取り組む教材としては、
・最新の全統模試、駿台模試、河合塾模試
・予備校が毎年出している共通テスト情報対策問題集
・過年度の試行調査の問題
これらを優先してください。
まとめ|情報は「読みながら考える科目」
最後に、今日の内容を簡単に振り返ります。
・まずは試験形式を理解する
・読解と処理手順を同時に考えながら読む
・日常と知識をつなげて理解を深める
・プログラミング問題を得点源にする
・過去問に代わる演習で形式に慣れ、誤答分析を徹底する
情報は、まだまだ対策が浸透していない科目です。
だからこそ、いま正しい戦略で対策を始めれば一気にライバルとの差をつけることができます。
「情報は意外と伸びる」この記事を読んだあなたなら、きっと実感できるはず。
ここからの努力が、本番の60分であなたを大きく後押しします。
共通テスト情報、一緒に得点源にしていきましょう!
応援しています!
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇♀️

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー/JAPAN MENSA会員
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中









