クリスマスから始める!共通テスト過去問の解き方と勉強法|本番力を上げる5つのポイント
もうすぐクリスマスですね。
イルミネーションの光や街の賑わいを横目に、勉強机に向かっている受験生の方も多いのではないでしょうか。
毎年この時期になると、「みんな楽しそうなのに自分だけ勉強している」と感じてしまう人もいるかもしれません。
けれど、実はこの時期こそ、合格へのラストスパートを切る大切なタイミングです。
私自身も受験生の頃、クリスマスの日に「センター試験(現・共通テスト)の過去問を解き始める」と決めていました。
今思えば、その日からが“本番力”を磨く本当のスタートでした。
ということで、今回は「共通テスト過去問演習のポイント」をテーマに、実際の受験体験と講師としての視点から、次の5つのステップに沿ってお話ししていきます。
• 計画を立てる
• 本番に近い環境で解く
• 間違えた問題を完璧にする
• 結果を分析する
• 抜けていた知識をまとめる
最後には、Z会・河合塾などの「共通テストパック」活用法も紹介します。
この記事を読み終える頃には、過去問演習の意味が明確になり、やるべき行動が整理されているはずです。
計画を立てる ― “なんとなく解く”を卒業する
まず大切なのは「計画を立てて過去問に取り組むこと」です。
共通テストまでの残り期間を考えると、闇雲に解くのではなく、どの科目をいつ・どれだけ演習するかを具体的に決めることが重要になります。
たとえば、
• 数学:週に3年分(1A・2BCを交互に)
• 英語:1週間で2年分+苦手な問題を追加で2年分
• 国語:現代文と古文を2日で1年分
• 理科・社会:毎日1科目ずつローテーション
といった形で、全体のバランスを意識したスケジュールを作ってみましょう。
おすすめは、「どの科目を・どの曜日に・何年分やるか」を付箋やカレンダーに書いて貼っておくこと。
視覚的に見える形にするとモチベーションが続きやすく、達成感も得られます。
計画が苦手な人は、「朝5分だけ」でOK。
その日の朝に「今日は英語1年分+地理1年分を解く」と書き出すだけでも、行動の明確さが全く変わります。
本番に近い環境で解く ― “緊張慣れ”が勝敗を分ける
次に意識してほしいのが、「本番と同じ環境で解く」ということです。
多くの受験生が本番で実力を発揮できないのは、知識不足ではなく“環境の違い”による緊張が原因です。
過去問演習では、できるだけ以下のように再現してみましょう。
• 静かな部屋で、机の上を整理する
• 鉛筆と消しゴムだけを使う
• タイマーを使って制限時間を正確に計る
• 途中で休憩せず、一気に最後まで解く
「家では集中できない」という人は、図書館や自習室を利用するのもおすすめです。
また、見直しまで含めて本番と同じ時間配分で行うのがポイント。
「今回は見直しをしてないから間違えた」という言い訳を残さないようにしてください。
時間内に見直しまでできるかどうかが、共通テストの本当の実力を測る鍵になります。
間違えた問題を完璧にする ― “理解の穴”をその場で埋める
過去問を解いた後、自己採点をして点数だけを確認して終わっていませんか?
点数を見るだけでは、実力は伸びません。大切なのは間違えた問題を完璧に理解することです。
間違えた問題が出たら、以下のステップを意識してみてください。
1. どの選択肢をどう間違えたかを具体的にメモする
2. 解説を読んで「なぜその答えになるのか」を言葉で説明できるようにする
3. 解法をノートに書き写す
4. 翌日もう一度、同じ問題を解く
“間違いノート”を作るのも効果的ですが、ノートを作ることが目的になってはいけません。
「次に同じ問題を見たときに確実に正解できるか」を基準に、理解の完成度を高めることがゴールです。
8割の得点を目指すなら、8割理解で満足せず、100%理解していても当日80%しか取れないくらいの状態を目指しましょう。
結果を分析する ― “感覚”ではなく“データ”で判断する
自己採点をしたら、「どの分野で」「どんなミスをしたか」を分析してみましょう。
ただの点数記録ではなく、“原因分析”をすることが重要です。
私自身、受験生時代は付箋に各回の得点と気づきを書いていました。
「時間配分ミス」「ケアレスミス」「語彙不足」「読解スピード」など、失点の原因を明確にしておくと、次の演習で意識するポイントが見えてきます。
また、ミスの傾向が分かると「苦手克服の優先順位」も立てやすくなります。
過去問演習は“ただ解く”だけでなく、“データを集めて自分を知る作業”でもあります。
共通テストは感覚ではなく、冷静な分析で得点力を安定させる試験です。
分析メモは試験前日に見返す「直前チェックリスト」としても役立ちます。
抜けていた知識をまとめる ― “自分専用の最終ノート”を作ろう
演習のたびに、「この知識、忘れてた!」という場面は必ずあります。
そうした“抜け”を放置すると、テスト直前に焦る原因になります。
そこでおすすめなのが、「抜けノート(または付箋まとめ)」を作る方法です。
具体的には、
• 間違えた単語・公式・文法などをその都度メモする
• ノートの表紙や机の横など、毎日目に入る場所に貼る
• 夜寝る前や移動時間に見返す
この習慣を続けると、少しずつ不安が減り、自信が積み上がっていきます。
私自身も、ノートの表紙に付箋をびっしり貼って最後まで使い切りました。
「これだけやれば大丈夫」と思える感覚が、本番の落ち着きを生みます。
共通テストパックで“仕上げ”をしよう
「過去問はやり切った」という人には、予備校が作成している共通テストパックもおすすめです。
私が最近解いた中では、Z会のパックは特に難易度が高く、本番よりも思考力を試される良問が多い印象でした。
一方、河合塾のパックは標準的なレベルで、実践練習として最適です。
ただし、難しくても焦る必要はありません。
共通テストパックは「実力試し」や「想定外の問題への耐性づくり」に使うのが目的です。
本番の難化にも動じないメンタルを作る練習と思って挑戦してみてください。
まとめ ― “最後の1ヶ月”を最高の形で締めくくるために
共通テストまで、いよいよ1ヶ月を切る時期。
学校は冬休みに入り、塾では直前講習が始まる頃です。
焦る気持ちも出てくると思いますが、ここからは「新しいことを増やす」よりも「これまでの学びを固める」時間です。
過去問演習は、ただ点数を測るためのものではありません。
「自分の弱点を知り、修正し、再び挑戦する」ことで、本番に強い“完成された自分”を作るための練習です。
今日からでも遅くありません。
一歩ずつ、計画的に進めていけば、必ず成果は出ます。
共通テスト本番で最大限の力を発揮できるよう、最後まで自分を信じて進んでいきましょう。
そして、少しでも不安や悩みがあれば、いつでも相談してください。
皆さんの努力が報われる日を、心から応援しています。
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇♀️

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー/JAPAN MENSA会員
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中









