【大学の最終決定】2択で迷っている高校3年生へ。あと半年で、どの道を選びますか?
大学受験まで、残り半年を切りました。ここからの毎日が、志望校合格のカギを握る大切な時期です。
今回お届けするのは、「大学選びの最終決定」に関するお話。
「学部はもう決まっているけど、どの大学を第一志望にするか決めきれない…」そんな受験生に向けて書いています。
模試の成績も少しずつ安定してきて、志望校は2〜3校に絞れてきた。でも、どこを本命にするかがどうしても決められない。
そんな葛藤を抱えているあなたに、少しでもヒントを届けられたらと思っています。
「まだ決まらない」ことに、後ろめたさを感じなくていい
夏の模試も一通り終わり、A~C判定あたりを行き来している人も多いと思います。
志望校は見えてきているけれど、最後の最後に「ここでいいのかな」と揺れるのはごく自然なことです。
この時期、周囲には「もう志望校を決めた!」と断言する人も出てきます。でも、そんな人たちの多くも、本当は迷いながら決めています。
志望校を決めるというのは、「未来の自分が過ごす場所」を選ぶこと。
だからこそ、慎重になるのは当然のことなのです。
ワクワクする難関校 vs 受かりやすい現実的な大学
「A判定が出ている大学もあるけれど、どうしてもワクワクするのは、まだC判定のあの大学なんだよな…」
この時期、よく聞く悩みです。
私自身、まさにこの葛藤を抱えていました。
もともとは京大医学部志望だった私ですが、どうしても判定が上がらず…
それでもA判定が出ている大学に変える気にはなれませんでした。
「レベルが高くてギリギリかもしれないけど、どうしてもこの大学で学びたい」
その気持ちがあるなら、受験勉強の後半戦を走りきるエネルギーになります。
逆に、「判定は良いけど、なんとなく気が進まない」という大学を選んでしまうと、直前期に伸びきらないことも多いのです。
もちろん、滑り止めや安全校は大切です。
でも、第一志望は「憧れ」や「ときめき」がある方を選ぶ勇気も大事にしてみてください。
学部を変えてでも行きたい大学、アリかナシか
「この大学に行きたいけど、この学部だと難しいかもしれない…」
そんな悩みも、この時期によく出てきます。
「大学にこだわりたい」という気持ちがあり、「学部を変えても将来の夢は叶えられる」のであれば、学部の変更もアリです。
もともとは医学部志望だった私ですが、薬学部に変えたのも、まさに「京大で学びたい」という思いがあったから、そして「医療に関わる研究がしたい」という夢は薬学部でも叶えられると思ったからでした。
ただし、「学部内容にまったく興味がないけど、有名大学だから」だけで選ぶのは、少し慎重になった方がいいかもしれません。
進路変更や就職のことも含めて、「この学部で学んだらどんな将来があるか」を少しでもイメージできるなら、学部変更は“前向きな戦略”になります。
学びの内容に多少の幅を持たせても、「大学の環境」に価値を感じているなら、その選択は大いにアリです。
立地で迷うときの考え方
「やりたい研究があるのは地方国立。でも、生活のことを考えると都内の大学も捨てがたい…」
このように「どこで学ぶか」は、学問内容と同じくらい重要な要素です。
地方大学には、のびのびとした学習環境や丁寧な指導体制があることも多く、研究にじっくり取り組みたい人には向いています。
一方、都心の大学には、インターンや就職活動、アルバイトなどのチャンスが豊富で、学外活動が盛んにできるというメリットもあります。
大切なのは、自分の性格と希望する学び方に合っているかどうか。
アクセスの良さだけで判断せず、「ここでの4年間を自分らしく過ごせるか?」という視点を持ってみてください。
入試方式も戦略的に使う
志望校を決める際は、「入試方式」も一緒に見ておくことをおすすめします。
一般選抜だけでなく、共通テスト利用や全学部統一入試など、大学ごとに多彩な方式があります。
これらをうまく使い分けることで、受験チャンスを増やしつつ、学力のピークをコントロールすることも可能です。
たとえば、
・第一志望の国公立に向けて対策を積み重ねつつ、
・私立は共通テスト利用で“安全ライン”を確保しておく
といった併願戦略は、近年かなり一般的になっています。
受験日は被らないか?併願校の科目は被っているか?なども踏まえながら、全体のスケジュールを見通しておくと安心です。
「その大学、本当に自分の意思?」——“周りの声”との付き合い方
大学を決めるとき、どうしても気になるのが「周りの意見」です。
進路指導の先生に「その大学はちょっと厳しいかも」と言われたり、親御さんから「こっちの大学のほうが安心じゃない?」とアドバイスされたり。
模試の判定や偏差値、受験日程などを見ながら、周囲の大人たちは「現実的な進路」をすすめてくることがあります。
もちろん、客観的な視点としてとても参考になりますし、自分では見えていなかったリスクや可能性に気づけることもあります。
でも、気をつけたいのは「なんとなく言われたからその大学にする」という決め方です。
受験を終えたあと、「あのとき本当は違う大学に行きたかったのに…」と後悔してしまうケースは、実は少なくありません。
4年間、あるいはそれ以上の年月を過ごす場所を選ぶのは、先生でも親でもなく、あなた自身です。
だからこそ、最終的な選択には、自分の意思がしっかりと入っていてほしいのです。
もし今、周囲の意見と自分の気持ちが食い違っていると感じているなら、まずは「なぜ自分はその大学に行きたいのか?」を言葉にしてみてください。
夢、学びたい分野、大学の雰囲気、価値観の近い人が多そうだから…なんでも構いません。
その気持ちが明確になればなるほど、まわりの人もあなたの選択を応援しやすくなります。
「気持ちに正直な選択」+「相手に伝えられる理由」この2つが揃えば、進路はきっと、誰かに背中を押されるものに変わっていきます。
大事なのは、「自分で選んだ」という感覚。
そして、将来ふり返ったときに、「あのとき、自分の意思で決めてよかった」と思えるような進路選びをしてほしいのです。
決めきれないときは「1年後の自分」に聞いてみる
もし、どうしても決められないときは、こう問いかけてみてください。
「1年後の自分が、どちらの大学に通っていたら誇らしい気持ちになるか?」
今の自分ではなく、少し成長した未来の自分がどう感じるか。
この視点で考えると、意外と答えが見えてくることもあります。
また、第一志望の選択においては「模試の判定」より「気持ちの納得感」を大切にしてみてください。
なぜなら、受験直前期に頑張り抜けるかどうかは、「自分がその大学を本気で目指しているか」に大きく左右されるからです。
最後に:夢を叶える舞台としての大学を選ぼう
大学選びは、“夢への通過点”です。
たとえ第一志望に届かなかったとしても、その先に道は続いています。
でも、だからといって、「本当は行きたい大学があるのに、怖くて諦めてしまう」のは、少しもったいないです。
今はまだ不安でも、受験本番までの半年間で人は大きく変わります。
実際、C判定から合格をつかむ人もたくさんいます。
自分を信じて、気持ちに正直な進路選びをしてみてください。
大学名ではなく、「どこで、どんな自分になりたいか」を軸に、納得のいく志望校を決めましょう。
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇♀️

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中