共通テスト英語攻略法|読む速さと聴く精度を3ヶ月で仕上げる5つの戦略

社会・国語に続く共通テスト対策シリーズ、今回は英語です。

センター→共通テストへの移行で、英語は長文一色になり、配点もリーディング100:リスニング100に。つまり、速く正確に読む力と一度きりで聴き切る力がスコアを左右します。

共通テスト英語対策のポイントは

・段落“構造読み”で迷子をゼロにする

・設問“先読み→到達即解答”で往復を消す

・英語のまま読む&言い換え網を張る

・リスニングは“先読み×印付け×聞き切り”で狙い撃ち

・過去問の使い方(本試→追試)と文法の底上げを並走

——この5本柱で、残り3ヶ月でも十分に間に合います。

共通テスト英語対策のポイント

ポイント1:段落“構造読み”で、読む速さと正確さを同時に上げる

目的:一文精読の沼から抜け、設問に必要な箇所へ一直線。

やり方(読解の型)

・段落ごとに欄外へ3語以内で役割ラベルを書く

 【主張】【具体例】【対比】【因果】【要約】など

・シグナル語に反応する

 however/but(反転・核心)、for example(例示=設問で問われにくい)、therefore(結論)

・俯瞰→精読の順番で

 まず全体の“骨組み”(主張/対立/結論)→必要部分のみ精読

メモは“雑で速く”が正解。骨組みが見えれば、細かい未知語があっても解けます。

ポイント2:設問“先読み→到達即解答”で、本文往復をなくす

目的:読み直しの時間ロスを消し、正答の根拠に一直線。

手順

1. 本文に入る前に設問文だけ読む(選択肢はまだ見ない)

2. キーワード(固有名詞・数字・トピック)に○印

3. 本文を読み、該当段落に到達したら即その設問を処理

4. 全体把握系は最後に一括

ポイント

・選択肢まで先に読むと“言い換えの罠”に引きずられるので禁止

・設問が示す場所・機能(定義・理由・対比)に狙いを定める

読み終わる頃には、全体要約以外ほぼ解き終わり—これが理想の時間配分です。

ポイント3:英語のまま読む&言い換え対策で“理解コスト”を下げる

目的:和訳往復のムダを排除し、情報処理スピードを上げる。

実践

・句・節のチャンクで意味を掴み、和訳はしない(頭の中で“日本語化”しない)

・“言い換え=出題ポイント”をマーク

 important ⇄ significant / essential

 because ⇄ since / as / due to

 goal ⇄ aim / objective …など、同義ネットワークを日々拡張

・分からない単語は推測→通過。設問が要請する箇所だけ精密に詰める

ミニドリル(15分)

・今日解いた長文の設問に出た言い換え5組をノート化(英英で定義→例文1)

・翌朝3分で英英→英語の言い換え想起テスト

ポイント4:リスニングは“先読み×印付け×聞き切り”で100点配点に適応

目的:一発勝負でも取り切る。

放送前〜放送中の手順

・設問先読みで、人物・場所・目的に○、数字・時刻・割合に□

・放送中は“答えが決まる瞬間のサイン”に集中

 actually / in fact(修正)

 so / therefore(結論)

 but / however(反転)

・地図・表問題は方位や凡例を先に確認

・余白にメモは記号だけ(例:Tu14:30 / $15 / R→L)=日本語を書かない

毎日10〜15分の耳慣らしルーティン

・共通テスト音源/模試音源:ディクテーション→シャドーイングのミニセット

・余力があればTED等で多様アクセントに触れる(2倍速→通常速に戻すと聞き取りが楽に)

“先読みで当たりを付ける→印付け→決定的な一言を逃さない”が、100点配点時代の基本形。

ポイント5:過去問の使い方(本試→追試)+文法の底上げで仕上げる

過去問の運用

・10〜11月:実戦問題集で型(戦略1〜4)を固定

・12月:本試過去問を80分通し×週2

・1月頭:追試で難化耐性を付ける(言い換え・情報量多めへの慣れ)

復習の“型”(ここが点差になる)

1. 正解肢の根拠英文に下線+設問語と対応語に二重線

2. 誤答肢は×理由を言語化

3. 同一年度を2周目で“根拠の再現性”をチェック

文法・語彙の底上げ(スコアの土台)

・文法:学校配布 or Next Stage / Vintageを1日30分×6日で1周/週

・不正解はその場で例文を英作(関係詞・仮定法・分詞構文・比較は長文直結)

・語彙:英英短義+コロケーション(make a decision / play a role 等)を1日20語

・言い換えネットを意識して覚える(設問対応のため)

私も文法を“毎日30分の固定枠”で回し始めてから、長文の処理速度と安定感が一気に上がりました。

よくある失点と処方箋

・和訳癖で時間切れ → チャンク読み+設問先読みを強制ルール化

・言い換えにやられる → 毎日5組の同義表現ノート(翌朝テスト)

・リスニングの数字・時刻を取り逃す → 先読みで数字は□、時刻は時計アイコンで視覚化

・復習が甘い → ×理由を英語5〜10語で言語化。2周目で再現確認

まとめ:英語は“段取りの科目”。手順を固定すれば点は伸びる

・段落の役割を見抜く構造読み

・設問先読み→到達即解答で往復ロスをゼロに

・英語のまま読む+言い換え網で処理速度UP

・先読み×印付け×聞き切りでリスニング100点配点に最適化

・本試→追試の二段運用+文法の固定枠で仕上げ

今日から始めるなら、まずは「設問だけ先に読む」を次の1題で実行してみてください。読む目的が生まれ、スピードと正答率が同時に上がります。

詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇‍♀️

この記事を書いた人
ゆあ

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー/JAPAN MENSA会員
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中

受験戦略編

Posted by kyoikujo