いつまでに参加すべき?オープンキャンパス参加のポイント ~時間と労力を最大限に活かすために~
今回は前回に続き、オープンキャンパスをテーマにお話しします。
前回、オープンキャンパスに参加する理由についてお話ししたので、この夏は志望校選びのためにオープンキャンパスに参加してみようと思って見てくれている方も多いかもしれません。
まだ、現地のオープンキャンパスに参加するか迷っているという方はぜひ、そちらの記事もあわせてご覧ください。
オープンキャンパスはなんとなく見学するか、事前準備をしっかりして参加するかによっても得られる情報の質も量も大きく変わってきます。
ということで今回は、オープンキャンパスの時間と労力をムダにしないために、オープンキャンパスに参加するときのポイントと注意点を合わせて5つご紹介していきます。
オープンキャンパスで意識するべきポイント
志望校が県外にある人は移動時間や旅費がかかるということもあるので好きなだけ見に行けるというわけでもありません。
限られた時間の中でよりたくさんの情報を得るために意識するべきことについて、5つのポイントをお話しします。
優先順位とスケジュール調整
意外と知られていないのが、「オープンキャンパスは複数の大学がほぼ同じ日程で実施される」という点です。
特に人気のある国公立大学や私立の難関大学は、7月末〜8月頭の土日などに集中して行われることが多く、「行きたい大学が重なっていて、どっちに行くか迷う…」という状況になりがちです。
そのため、まずは自分が気になっている大学をすべて書き出し、行きたい順に優先順位をつけてみるとよいでしょう。
たとえば、「第一志望群(絶対行きたい)」と「第二志望群(候補にしたい大学)」「地元の滑り止め候補(比較材料)」といったように分類しておくと、スケジュールの調整がしやすくなります。
申し込みは早めに
それに加えて、大学の公式サイトで日程などの詳細を確認することも忘れないようにしてください。
中には、定員制で事前申し込みが必要なプログラムもあるので、申し込みの開始日や締め切り日をチェックし、早めに動いておくのがベストです。
私の友だちの中には申し込みが1日遅れただけでキャンパスツアーに参加できなかったという経験がある人もいるので、「気づいたら埋まってた…」なんてことが起きないように注意してください。
人気大学のオープンキャンパスでは、模擬授業や研究室の見学、個別相談など、一部のプログラムが「定員制」で行われていることが多く、油断しているとあっという間に埋まってしまいます。
特に7月や8月の開催分は、5月や6月のうちに予約が始まっているケースもあるため、「そろそろ夏の予定を立てよう」と思った頃には、既に申し込みが締め切られていたということも。
また、秋や冬にも別日程でオープンキャンパスを実施する大学もあります。もし夏に行けなかった場合や、もう一度見ておきたい大学がある場合は、こうした日程も積極的に活用すると良いでしょう。
受験当日の下見も兼ねて動く
特に、遠方の大学を受験しようと考えている人にとって、オープンキャンパスは「事前の下見」としても良い機会です。
志望校が県外にある場合、試験当日に初めてその場所に行くのはなかなか緊張するものです。
地図では分からない距離感や駅からのルート、試験会場までの移動など、想像と違うこともよくあります。
私自身も、京都大学のオープンキャンパスに行った際、「もし本番の日だったらどう動くか?」を想定して動きました。
朝起きてホテルを出て、最寄り駅から大学まで歩いてみて、校舎の位置や構内の雰囲気を確かめる。その経験があったおかげで、受験当日は落ち着いて行動できたことを覚えています。
ちなみに私は、オープンキャンパスのときに泊まった旅館の居心地がとても良かったので、入試本番も同じ宿を選びました。
慣れた環境で迎える試験日は、安心感があります。
「大学グッズ」を活用してモチベーションアップ
少し変わったポイントかもしれませんが、オープンキャンパスで販売されている大学グッズを買っておくのも、受験生にとっては大きなモチベーションになります。
たとえば、その大学のロゴが入ったシャープペンやクリアファイル、東大ノートのような有名なアイテムなど、実際に使うことで「自分はこの大学を目指しているんだ」という意識が自然と高まります。
私は京大のオープンキャンパスで、京大の楠マークが入ったゴーフルを記念に買いました。
受験本番の朝、その中の一つを「願掛け」に食べてから会場に向かいましたが、気持ちが落ち着いて、いいスタートが切れたように思います。
もちろん、受験当日は緊張でお腹の調子が悪くなることもあるので、食べるものは体に優しいものを選んでくださいね。
とはいえ、こういった小さなアイテムが、日々の勉強を支える“お守り”になることは確かです。
参加のタイミングは「高2まで」が理想的
多くの受験生は「高校3年生の夏に行けばいい」と思いがちですが、そのタイミングにはもう勉強で修正手一杯になっていることも少なくありません。
夏期講習や模試、過去問演習など、いよいよ受験が本格化してくる時期なので、思った以上に自由な時間がないのです。
私自身も、高校3年の夏には予備校の合宿や模試に追われていて、「この時期に初めてオープンキャンパスに行くのは無理だった」と後から実感しました。
だからこそ、できれば高校1年生の終わり頃から興味のある大学を少しずつ調べ始め、高校2年生の夏には本命候補の大学を中心に、実際に見に行く機会を作っておくのがおすすめです。
この段階での参加なら、比較的心にも余裕がありますし、行きたい大学を見つけたときに、その後の受験計画にも余裕を持たせることができます。
おわりに
オープンキャンパスは、ただの「見学会」ではありません。
大学の空気を体感し、将来の自分を具体的にイメージするための絶好のチャンスです。
だからこそ、行くからにはきちんと準備をして、「行ってよかった!」と思える一日にしてほしいと思います。
どの大学も限られた日数でしか開催されないため、事前の情報収集と日程調整は欠かせません。
この記事が、みなさんの大学選びに少しでも役立つことを願っています。
そして何より、自分に合った進路を見つけて、自信を持って受験本番を迎えられるよう、心から応援しています。
詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇♀️

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中