年末の過ごし方|受験生が年末に意識したい5つのポイント

街にイルミネーションが輝き、今年もいよいよ年末の空気が濃くなってきました。

学校でも「今年はここまで」と区切りを迎える時期で、世間全体がゆるやかに“お休みモード”へと向かっていきます。

クラスメイトや家族の会話にも、「年越しはどうする?」「帰省楽しみだね」と、どこかゆるやかなムードが漂い始める頃ですよね。

しかし、受験生にとって年末は単なる区切りではありません。

むしろ、ここからの数週間にどれだけ集中を維持できるかで、試験本番の出来が大きく左右されます。

年が明ければ共通テストまでわずか2週間。誰よりも集中し続けられた人だけが、試験当日に最大限の実力を発揮できます。

そして、この「年末」というタイミングは、多くの受験生が知らず知らずのうちに緊張感を手放してしまい、差が開きやすい時期でもあります。

普段しっかり勉強できている人でも、年末の空気に飲まれてペースを崩し、気づけば「思ったより勉強できなかった…」となってしまうケースが毎年後を絶ちません。

だからこそ、ここで一度立ち止まり、年末の過ごし方を意識して整えることが、結果につながる大事な準備になります。

今回は、受験生が年末をどう過ごすべきか、5つのポイントにまとめてお話ししていきます。

生活リズムを崩さない

年末は、普段は見ないテレビ特番に惹かれたり、家族との団らんが増えたり、気づいたら夜更かしをしてしまうことがあります。

特に大晦日の夜は「今日だけは…」と油断してしまいがちです。

しかし、この時期の夜更かしは、翌日の集中力に直結します。1日乱れただけで、翌日以降の睡眠スケジュールにも影響が出てしまうのです。

一度起床時間が遅れると、夜も寝つけなくなり、悪循環に陥りやすくなります。

そしてそのリズムの乱れは、本番で最も避けたい“午前中の頭の重さ”につながります。

共通テスト本番は朝から勝負。

午前中に頭を働かせる習慣は絶対に壊さない方が良いでしょう。

今の生活リズムが本番当日の力につながっている、と意識してみてください。

また、睡眠だけでなく、食事のリズムも維持することがとても大切です。

年末はごちそうが並ぶことが多く、つい好きなものをたくさん食べてしまいがちですが、胃腸の調子が崩れると集中力や体力にもダイレクトに影響します。

特に暴飲暴食は眠気を招き、午後の勉強が進まなくなりやすいので注意してください。

“特別な時期だからこそ、いつも通り”を意識することが、年末の学習を安定させる何よりのコツになります。

休憩時間を先に決めておく

年末は勉強時間をコントロールするのが難しい時期です。

家族と過ごす時間や、大掃除、少し早めのおせち作りなど、普段とは違う予定が入りがちで、思わぬところで時間が奪われていきます。

「少しだけ休むつもりが丸一日手が止まっていた」

「親戚が来て想像以上に時間を使ってしまった」

というパターンは、年末あるあるです。

だからこそ、休憩は“先に決める”ことが大切です。

休む時間を曖昧にしたまま過ごしてしまうと、その日の気分に左右されてしまい、意図せず長時間休んでしまうことにつながります。

「この1時間は家族と話す」

「この30分だけ息抜きにテレビを見る」

「夜のこの時間だけは好きな動画を見る」

このように、休憩の枠を最初に決めておけば、だらだら続く不安もなくなり、勉強への復帰がスムーズになります。

特にテレビやSNSは、何気なく見始めるとあっという間に時間が溶けてしまうため、先に制限を設けることが効果的です。

“決めた時間の中で楽しむ”という姿勢が、年末を上手に乗り切る最大のポイントです。

勉強内容や量はできるだけ変えない

「年末くらいはいつもと違う勉強でも…」

「気分転換に別の科目をまとめてやろうかな」

そんな気持ちになる人もいますが、基本はルーティーンを崩さないことが最重要です。

もちろん、12/31〜1/2は予備校が閉館していたり、授業が休みになる分、多少の変更はあっても構いません。

家族の予定によって朝の開始時間が少し遅くなったり、勉強場所が変わることもあるでしょう。

ただし、勉強そのものを大きく減らしてしまうことだけは避けてください。

この時期の1〜2日の差は、共通テスト直前ほど重く響きます。

特に冬は集中力が落ちやすく、ちょっとした気の緩みがそのまま数日に影響することもあります。

「あと少しやっておけばよかった」と後悔するのは、年が明けてからが多いものです。

自分のペースを維持し、淡々と積み上げることが自信につながります。

特に高校3年生は、ここが最後の踏ん張りどころ。

過去問の演習量や復習のペースを崩さず「いつも通り」を積み重ねた人ほど、試験本番で安定した得点が取れます。

年末のうちに“年始の計画”まで決めておく

年末のうちに、1/1〜1/3の過ごし方をある程度決めておくと安心です。

年始はどうしても気持ちがふわっとしてしまい、ルーティンを取り戻すまで時間がかかる人がとても多いからです。

・どの時間に起きるのか

・どの科目をどれくらい進めるのか

・過去問を何セット解くのか

・弱点補強の時間をどこに入れるのか

こうした具体的な計画を少しでも考えておくことで、「何をすればいいんだろう」「今日はどこから始めよう」という迷いがなくなり、スムーズに勉強へ戻ることができます。

年末は“今年を振り返る時期”でもありますが、受験生にとっては“来年を見据える時期”でもあります。

成績が伸びたところ、まだ足りないところ、苦手科目の状況など、冷静に自分を見つめ直し、それを年始の計画に落とし込んでいきましょう。

体調管理を最優先にする

寒さが本格的になり、感染症が増え始める季節でもあります。

特に年末は人が集まりやすく、外出の機会も増えるため、風邪や胃腸トラブルが起きやすい時期です。

睡眠不足や暴食・偏食は免疫力を落とし、体調を崩す原因になります。

ちょっとした喉の痛みや軽い発熱でも、勉強に集中できなくなり、そのまま冬休み全体の学習計画に影響してしまうことがあります。

共通テスト直前に体調を崩すと、その後の学習量が大きく減り、精神的にも落ち込みやすくなります。

「なんであの日無理したんだろう…」と、試験当日まで引きずってしまう人も少なくありません。

だからこそ、この時期は次のことをいつも以上に意識してみてください。

・手洗い・うがいの徹底

・部屋の加湿

・無理な夜更かしをしない

・体を冷やさない

・軽いストレッチなどの適度な運動

完璧である必要はありませんが、「体調管理も受験勉強の一部」という意識を持つだけで、行動が大きく変わります。

まとめ

年末は緩みやすい時期ですが、ここで踏ん張れる人が一番伸びます。

周りがゆるむ時期だからこそ、自分のペースを守れる人が、年明けに一気に差をつけます。

“特別な時期だからこそ、いつも通り”を合言葉に、丁寧に毎日を積み重ねていきましょう。

年末の過ごし方が、あなたの1月を、そして受験本番を強くします。

最後まで、一緒に頑張っていきましょう。

詳しくはYouTubeチャンネル「教育嬢TV」でもお話ししています。ぜひご覧ください🙇‍♀️

この記事を書いた人
ゆあ

受験メンタルトレーナー/チャイルドコーチングアドバイザー/JAPAN MENSA会員
地方公立中高一貫校から特色入試(AO入試)で京都大学薬学部に現役合格
中高時代は運動部の活動・個人研究・学業を両立
大学在学中は大手予備校の塾講師として勤務し、受験指導やメンタルサポートの経験を積む
卒業後は母校でアドバイザーとして高校生の指導、地元個人塾でカリキュラム作成、オンラインを中心とした受験コンサルティングも展開中

受験戦略編

Posted by kyoikujo